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お客様に喜んでいただくこと、感謝していただくことが何よりのやりがい【サックスバー泉南店】日根野谷 育代さん
靴磨き女子部が様々な業種で活躍する女性にインタビューするシリーズ。
今回は、サックスバー泉南店の日根野谷 育代(ひねのや いくよ)さんにお話を伺いました。
サックスバーは、職人たちの揺るぎない思いが伝わる、MADE IN JAPAN の鞄・小物を幅広く展開しているブランドです。時代に左右されることのない永遠のマスターピースを取り揃え、一方では、オリジナルブランドと国内外から集められたスペシャルアイテムにより、常に斬新な商品と情報を提案しています。(https://www.sacs-bar.jp/shops/sacs-bar/ より引用)

—-現在のお仕事内容を教えてください。
カバン、革小物、スーツケースなどの販売及び仕入れ業務などを行っています。
—-今のお仕事に至った経緯を教えてください。
もともとバッグが好きで、今の仕事を選んだのですが、バッグの知識はあまりなかったので、最初は不安でした。
でも、人と関わることが好きなこともあって、接客に慣れるにつれて販売がとても楽しくなってきたのを覚えています。
—-一番のやりがいは何ですか?
お客様に喜んでいただけることです。
よい買い物ができたと何度もお礼を言っていただけることも多く、感謝するのはこちらなのに、と恐縮いたします。
「いい店員さんから買い物できて良かったわ!ありがとう!」と逆に感謝されるときは販売冥利につきますね。
—-今後の展望はありますか?
一般社団法人日本皮革製品メンテナンス協会の「レザーケアマイスター」試験に合格し、レザーケアマイスターに認定を受けましたが、今後もこのような専門分野の資格を取得していきたいです。
ご購入を検討されているお客様に革の特徴やお手入れの方法など的確にアドバイスできれば良いなと思います。
—-ご自身の生活のなかで、物を大切にするために習慣としていることはありますか?
「一寸の虫にも五分の魂」という言葉を大切にしています。
何にでも魂が宿っていると考えていて、扉1つでもそっと閉める、商品なども丁寧に扱うなど、ほんの細かな習慣です。
—-お忙しい毎日だと思いますが、日々の暮らしで、リフレッシュ方法や心がけていることはありますか?
「早く起床して、有意義に」とかっこつけたいところですがゆっくり起きています。
スーパー銭湯が好きなので、アロママッサージを受けたりして、たまの贅沢を満喫しています。
—-靴は何足くらい持っていますか?また、好きな靴のブランドはありますか?
30足ぐらいでしょうか?
スニーカーですと、New Balance(ニューバランス)やle coq sportif(ルコックスポルティフ)が履きやすくて好きです。

パンプスはマルイのオリジナルブランドがお気に入りです。
お気に入りのポイントは、私の足に合っているのかとてもラクなことと、シューズの飾りが取り外しできるので、
シーンを選ばず履きやすいんです。

—-日根野谷さんの1番お気に入りの靴、レザーアイテムは何ですか?
お気に入りの理由や、思い出、またその靴にまつわるエピソードがあれば教えてください。
CIMABUE(チマブエ)のシュリンクレザーの名称入れです。
初めて名刺をもらったということと、大切な人からいただいたということもあり。大切にしています。


—-普段、靴、レザーアイテムのお手入れはしていますか?
気になったときにブラッシングするくらいなのですが、この機会にお手入れを頑張ろうと思います。
—-靴やレザーアイテムについてお悩みなどはございますか?
何年も履かずに靴箱に眠ったままの靴を久々に出したら、革が完全に劣化していました。
そのときに定期的なお手入れの必要性を実感しました。
—-日根野谷さんの靴の保管や靴箱のレイアウトなど、こだわりをお聞かせください。
保管場所に困ることもある、靴の外箱からすべて出しています。靴箱のレイアウト模索中です。
—-足元やファッションでこだわりはありますか?
特にこだわりはなく、好きなものを着用することが多いです。
あえて一つ挙げるとしたら、靴とバッグの色は合わせるようにしています。
日根野谷さん、本日は貴重なお話ありがとうございました。
サックスバー泉南店公式Instagram @sacsbar_sennan
手でしか出来ない靴作りの「意味」を感じ取れたときが、喜びの瞬間【kisakishoes】木佐木 愛さん
靴磨き女子部が様々な職種で活躍する女性にインタビューするシリーズ。
今回は神奈川県横浜市にある手製靴工房kisakishoes (キサキシューズ)の木佐木 愛(きさき めぐむ)さんにお話を伺いました。

—- 現在のお仕事内容を教えて下さい。
小さな靴工房の製靴業を一人で行っています。
お客様の足に合わせ、左右それぞれの木型からお作りする注文靴のほかに、靴作り教室、個展、革を使った小物や履物やベビーシューズのワークショップ、など手作り靴に関するさまざまな活動をしています。
— キサキシューズさんのInstagram @shoe_poetry(https://www.instagram.com/shoe_poetry/)も拝見していると、色彩豊で唯一無二なデザインの靴たち、とても心が踊りますね。
—- 今のお仕事に至った経緯を教えて下さい。
大学を出て、突然「そうだ靴職人になろう!」と閃きました。
教えることにも興味があったので、学び始めた当初から、お教室の開催も視野に入れていました。
大学時代は三原康弘さんやパトリックコックスなど、洋服のデザイナーと同じように、若い靴デザイナーが脚光を浴びていて、そういった気配を捉えた雑誌なども面白かったし、無意識に影響されていたかもしれないですね。
靴の世界は自分にとって全くの未知で、ワクワクする分野でした。製作する上で影響を受けたのは、靴そのものよりも 絵画や映画など、別の文化圏な気がします。
—- 靴工房を運営されているなかで、一番の「やりがい」や「喜び」を感じする瞬間はどんなときですか?
手でしか出来ない靴作りの「意味」を感じ取れた時はうれしいですね。
例えば、注文靴の場合、お客様がご自身の足の形を受け入れ、ご自身の足の木型からできた靴を、日々に必要な当たり前の存在として過ごして下さっているとき。靴づくりの教室では、生徒さんがご本人に一番似合う靴を作って、笑って履いていらっしゃるとき。そして、自分の時間の中では、作ろうとイメージしたものの、「斜め先の物体」が出来上がったときです。
—- 「斜め先の物体」が出来上がったときとは?
靴というのは構造上、その場のヒラメキや思いつきをデザインに乗せて行くのは難しいのですが、自分の創作の過程でずっと思っていたのは、制作気分や勢いを乗せた靴、なおかつ歩ける靴、が作りたい、ということです。
頭の中にあるイメージに向かって手を動かしているとたまに、思っていたのとは違うけれど思いがけない面白さが出てくることがあり、それが楽しいです。デザイン画を描いてそこに向かう、という靴作りはオーダー靴では必要な制作過程です。しかし、到達地点がデザイン画を超えることはありませんが、一方でそのような靴作りの面白さとはまた違った、靴作りもあると思っています。
—- 足元やファッションについて。どのような靴やファッションが好きですか?
心地よさにプラスして、ふと下を向いた時に楽しい気持ちになる服や靴が好きです。
靴は、分からないくらい沢山所持していますが、ちゃんと履き回しているのは15足くらいですかね!
古着屋やミュージアムなどで見る古い靴、古今東西の手製靴にドキドキします。

—- 革靴にまつわる思い出深いエピソードはありますか?
幼少期に母に買ってもらった黒い革のワンストラップシューズは、自分にとって靴が特別になった原点の1足だと思います。いまだ、ワンストラップシューズには強い憧れがあります。大切な思い出です。
—- 靴やレザーアイテムのお手入れについては、どのように感じていますか?
靴はブラッシングとクリームでケアして、ワックスで光らせ過ぎないお手入れが好きです。M.MOWBRAYのクリームは工房にも常備していて、お客様にもオススメしています。
お客様や生徒さんのお話を伺うと、女性は特に靴磨きのお手入れをする習慣がない方が多いと感じているので、ビジネスシューズ以外の革靴でもいかに簡単に自分でお手入れできるかを、難しくならないように、道具を含めてお手入れ習慣の入り口を作りたいです。
あと、靴を保管するときは、服の衣替えと同じく、シーズンごとに履く靴はしまいこまないで、目に入るように並べるようにしています。靴をすぐに履けるので、新しい組み合わせなどを試しやすいです!
—- ご自身の生活の中で、物を大切にするために習慣としていることはありますか?
断捨離ブームに惑わされないことです。自分の”好き”を信じるようにしています。
— おすすめの靴やアイテム、または挑戦したい靴やアイテムを是非ご紹介下さい。
夏の毎年の楽しみに、賑やかで新しいサンダルシリーズを製作しています。
自分自身も、革の心地よい感触を感じながら、明るい足元をとっかえひっかえ楽しみたいです!


— 靴作りをとおしてさまざまな活動をされている kisakishoesさん。その中で、ベビーシューズ制作のワークショップ、個人的にもとても興味があります。自身の子ども用にはもちろんですが、知人や家族へ想いをこめた贈り物ができそうですよね。
— 今後の活動もInstagramなどから楽しみに拝見させていただきます。木佐木さん、貴重なお話の機会をありがとうございました。
—-下記HP掲載情報
Kisakishoes HP
教室&オーダー@kisakishoes_kisaki
https://www.instagram.com/kisakishoes_kisaki/
日々の創作@shoe_poetry
https://www.instagram.com/shoe_poetry/
【革靴】奈良の靴|KOTOKA【お手入れ方法】
お気に入りの靴を大事に、長く履きたい。靴のお手入れが必要なのは、わかってはいるけど、 実際にどのようにお手入れしたらよいいのだろう? というご相談を多くいただきます。“靴や革製品のお手入れ”のお悩みを靴磨き女子部がリアルにお手入れする作業例をご紹介する「シューケアレシピ」シリーズです。
今回お手入れするのは、奈良の靴「KOTOKA」です。
KOTOKA(コトカ)とは?


奈良は日本有数の革靴産地。紳士靴向けの革靴においては東京、浅草地区に次ぐ国内第二の生産規模を誇っています。その、奈良県の革靴メーカー7社で共同開発した新しいタイプの革靴がKOTOKAです。すべてメイドイン奈良です。
奈良の靴 KOTOKA詳細については、下記HPよりご覧ください。
https://nara-shoes.jp/
KOTOKAの魅力とは?
素材はよりすぐりの一枚革を使って、シンプルなデザインで作られています。一枚革がやさしく足を包んでくれるので、履き心地もよい革靴です。自然な肌目の日本の革をセレクトし、素朴で味わい深い表情を生かしています。奈良のような落ち着きと安らぎを感じる靴ですね。
靴磨き女子部スタッフが履いて実感した、“5つの魅力”はこちら。
1|厚手の、しかししなやかな革で、アンライニングで作られているので、足への馴染みがとてもよい
2|履き続けることで革に自然なシワやキズが刻まれ、馴染んだ革が味わいのある表情に育つ
3|厚手の革なので耐久性も高い
4|汗を吸ってくれるので、裸足で履いても快適
5|足に吸い付くようなフィット感。革靴でありながら、スニーカーのような履き心地
そして、履くほどに、革の表情が深く、変化していくところも魅力です。革の経年変化(エイジング)を楽しめる革靴です。
KOTOKAの革靴のケア方法
KOTOKAに使用されている日本の革はオイルがたっぷりと含まれた「栃木レザー」、蝋を芯まで染み込ませた「たつの蝋引きレザー」、茶芯の「姫路丘染めレザー」といった個性的な革です。
オイルやワックス分が長い間革に留まっているのが特長で、頻繁に靴クリームやオイルを塗ったりする必要はありませんが、汚れた場合や革の表面に艶がなくなってきたら都度お手入れをすることをおすすめいたします。

【使用するアイテム】

お手入れ方法
▢履いたあとには、ブラッシングを

日々のお手入れでは、ブラシを使ったお手入れをしましょう。馬毛の靴ブラシを使用して、靴に付着したホコリを払っておきます。
▢靴クリームで栄養補給・艶出し

革の表面の艶がなくなってきたら、靴クリームを塗りましょう。
靴クリーム、M.MOWBRAYシュークリームジャー(無色)を、ペネトレィトブラシで塗ります。使用するクリームの量は、片足米粒2-3粒目安です。
▢ブラシで磨く

サノハタブラシ(豚毛) で、全体を磨きます。ブラシで使用している豚毛は、コシのある毛質。豚毛のブラシでブラッシングすると、靴クリームが革への浸透していき、艶も出ます。
KOTOKAの革靴は、防水スプレーは不要です。
オイルやワックス分がたっぷり浸透している革なので、水濡れにも強いくて、少しの雨でも、大丈夫なのはとても心強いです。特に「たつの蝋引きレザー」は蝋を芯まで染み込ませた革なので、水にとても強く、雨の日にも安心して履いていただける革靴です。
ただし、「栃木レザー」の、ナチュラル、キャメルといった明るい色のものに限っては、びしょびしょになってしまいそうな雨模様の日に履くのは、部分的にシミができてしまう可能性もありますので、避けるのがよいと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか?
KOTOKAの革靴は、他の革靴ではなかなか使われない、個性的で耐久性のある良質なレザーが採用されているので、お手入れしすぎずとも長く履いて、経年変化が楽しめることもKOTOKAの魅力のひとつです。
FANS.エキュートエディション新橋店では、KOTOKAの革靴の試着体験ができるサンプルをご用意しております。ご興味ある方はぜひ、ご来店ください。
それでは、次回のシューケアレシピもお楽しみに。

“0”から突き詰めた最高の靴磨きで、お客様の笑顔を創りだす【東急ハンズ岡山店】髙原 双絵さん
靴磨き女子部が様々な職種で活躍する女性にインタビューするシリーズ。今回は東急ハンズ岡山店シューケア用品のご担当をされている髙原 双絵(たかはら ふたえ)さんにお話を伺いました。

高原さんは、シューケアマイスターとして東急ハンズ岡山店で、シューケア含め革製品全般のお手入れ方法のご相談、ご提案や実演を交えた接客を担当されています。

―現在のお仕事をするようになった経緯を教えて下さい。
昔からDIYやクラフトで何かを作ったり直したりすることが好きで、はまると突き詰めたがる性格でした。8年前にシューケアの担当になったときは、知識がなく右往左往することが多かったのですが、色々なクリームを使ってみたり、クリーナーの実験を行ったりしているうちに気づいたら靴が増え、クリームが増え、ブラシが増えていました。もっと突き詰めて知って行きたいと考えている時に社内でシューケアマイスターの公募があり2回目で合格し現在に至ります。
―シューケアマイスターとしてお仕事する中で、嬉しかったエピソードはありますか?
対応させて頂いたお客様がご自身でケアをした鞄や靴をもってご来店頂いた時や、新しい靴の相談に来て頂いた時です。 以前、「明日卒業式なんだけど、娘の靴がボロボロで…」と持ち込まれたお父様が思い出深いです。
靴はくたびれて色が抜けていましたが、ケアしたらまだまだ履ける状態でした。購入いただいたケアセットで一緒にケアをし、きれいになった靴を見て「卒業式が終わったら捨てようかと思っていたけど、まだまだ履けそうだなぁ」と言って頂きました。後日娘さんと一緒に再来店され「靴が汚いのはわかっていたけど、どうしたらいいかわからなくて放置していた靴がきれいになって本当に嬉しかった」と。
お客様に喜んで頂けた事、これから歩んでいく一歩の手助けが出来た事が本当に嬉しくこれからも喜んで頂けるような接客が出来たらなと思っています。
―心温まるエピソードですね。
きれいに変わることを諦めかけていたお二人にとっては、本当に嬉しい出来事だったんでしょうね!人生の中でも記憶として残る大事な卒業式。きっとお父さんも娘さんも晴れやかな気持ちで迎えられたんではないでしょうか。
―今後、お仕事についての展望はありますか?
シューケアのワークショップで東急ハンズ主催ではないワークショップに呼んで頂き、ワークショップをおこなった際に「どこでシューケア用品を売っているのか、どうしたらいいかわからない」という声をよく聞きます。なので、もっとシューケアを知って貰うことが1番の目標で、メイク用品を選ぶようにシューケアアイテムを楽しんで選んで貰える場所にしていきたいと思っています。

―髙原さんのファッションに関するお話を教えてください!靴は何足くらいお持ちですか?好きなブランドはありますか?
革靴は20足持っています。Church‘s(チャーチ)やchausser(ショセ)の靴の形が好きで気づいたら増えています。
お気に入りはChurch‘s(チャーチ)のバーウッドヒールとDr.Martens(ドクターマーチン)のサロメです。ヒールが高い靴は履くと気合いが入るので気に入っています。これからが楽しみな靴はchausser(ショセ)のナチュラルコードバン です。なかなか我儘な靴ですが飴色になるのを楽しみに可愛がっています。可愛がりすぎて履けないのが悩みです。

―新たに靴や服を迎え入れるときに、意識していることがあったら教えてください。
自分の好きなファッションを長く楽しむために本当に好きなアイテムを選ぶようにしています。好きなアイテムだとやはり大事にしたくなるので、大事にしたいか問いかけるようにしています。
―靴や洋服を大切にするために習慣としていることはありますか?
面倒くさくなる前に、勢いでお手入れをやってしまうことです。帰って一息ついてしまうと動けなくなるので、靴にブラッシングし、除湿剤を入れ、上着に洋服ブラシをかけるまでは何も考えないで勢いで出来るようにしています。動線にケアするものを配置しているのが、習慣として続けられているポイントです。ほこりだけは払って置くと、トラブルが起きても最小限で抑えることが出来るので、毎日1分でできるケアを大切にしています。
―靴磨きをするときのおすすめグッズや方法について教えてください。
服や季節によってクリームを使い分けて、服の印象と靴の印象を合わせるようにしています。冬はツヤが強くしっとり仕上がるクリーム、夏はさらりとマットに仕上がるクリームでケアしています。
靴クリームでは昔からENGLISH GUILD(イングリッシュギルド)が好きです。ぎらつき過ぎない強いツヤ感と保革された革のしっとりした仕上がりがお気に入りです。使用したことがない方が多いのですが、名品なのでぜひ使ってみていただきたい靴クリームです。
あとは、どんなに面倒でも、ほこりだけは落とすことです。ひと手間かけるだけで後々のケアが楽になるので、まずはブラッシングから初めてみることをお勧めします。たまに行うサプライズより、毎日のささやかな気遣いが大切です。

―髙原さんの靴の保管や靴箱のレイアウトなど、こだわりをお聞かせ下さい。
以前カビを発生させてしまってから、2週間に1度は靴箱の中の空気を入れ替えて湿気を飛ばすようにしています。靴箱が湿気やすい場所にあるので、半年に1度はM.MOWBRAY プレステージ「モールドクリーナー」で靴箱の中を拭いてカビと戦っています。
―おすすめの革靴やシューケア用品はありますか?
「革靴って重い」と感じたことがある人には、SPACE CRAFT(スペースクラフト)革靴の馬ヌメをおすすめします。スニーカーのような軽さ、革の足なじみの良さを体験できる一足です。さらにヌメのエイジングも楽しめるので革靴の良さを楽しめます。
おすすめのアイテムは色々ありますが、長く使える馬毛のブラシが、最初はおすすめです。
私が使っている馬毛ブラシは、ずっと平野ブラシです。少し持ち手が反っているので手が動かしやすく疲れにくく、毛にハリがあるので素早くほこりが落とせるので面倒くさがりな私にぴったりです。
平野ブラシ×M.MOWBRAY のブラシシリーズは、今では廃盤となってしまったため、これから買うならSANOHATA BRUSH(サノハタブラシ)か東急ハンズオリジナルブラシが持ちやすいのでおすすめです。


―お忙しい毎日だと思いますが、日々の暮らしで、リフレッシュ方法や心がけていることはありますか?
休みの日は猫とほとんどの時間を過ごしています。のびやかに寝ている猫を見ている時間が一番癒されます。最近はレンガの階段を作ったり、色々とDIYもしたりしています。居心地の良い空間を作ってのんびり猫とコーヒーを飲んでいる時間が良いリフレッシュになっています。

あとは、心を空っぽにする時間を作ること。仕事や生活も趣味も追いすぎると追われて疲れてしまうので、いっぱいいっぱいになる前に一度空っぽにして、取捨選択をするように心がけています。
―靴磨きのおすすめグッズや方法など、ライフスタイルにも取り入れやすい情報をありがとうございました。
「どんなに面倒でもほこりだけは落とす!」毎日のひと手間が、後々のお手入れを楽にする。シューケアマイスターからのお言葉はズドンと心に響きました。
髙原さん、本日は貴重なお話をありがとうございました。
東急ハンズ岡山店では、シューケアイベントに関しては不定期で開催されています。イベント情報は下記のホームページにてご案内されています。是非、定期的にチェックしてみてください。
東急ハンズ岡山店HP https://okayama.hands.net/
東急ハンズ岡山店Twitter https://twitter.com/Hands_Okayama
【お客様との会話の中で生まれる喜びと探求心を大切に】株式会社プレステージシューズ 川野 舞さん
靴磨き女子部が様々な職種で活躍する女性にインタビューするシリーズ。今回は、株式会社プレステージシューズで販売とサービスメンテナンスをご担当されている、川野 舞(かわの まい)さんにご自身のお話と、トレーディングポスト銀座店のご紹介をしていただきました。

トレーディングポストは、1984年に「日本に知られていない海外の優れた靴を紹介するセレクトショップ」をコンセプトにスタートしました。
「レザーシューズを履く文化を日本に定着させる」「時代と共に進化する革製品の今を積極的にご紹介する」提案型セレクトショップです。 『Crockett&Jones』『Tricker’s』といった、知る人ぞ知るOEMメーカーをいち早く日本にご紹介。その後も『CARMINA』や『GAZIANO&GIRLING』など世界各地の良質なレザーシューズ及び周辺アイテムの展開をおこなっています。さらに、集積されたノウハウを最大限に生かしオリジナルシューズの開発につなげています。
フィッティングの面においては、人に個性があるように足型にも感覚にも個性があります。お客様一人一人と誠実に対話させて頂き、足型のみならずお客様のライフスタイルに合わせた靴選びやフィッティングのお手伝いから、ご購入後のリペア、メンテナンスまで、ご要望に寄り添ったご提案をおこなっています。
そして、レザーシューズや、それにまつわる文化をお伝えすることで、みなさま一人一人の生活をより豊かなものにするよう、「本当に良い靴」を見つけることができるセレクトショップを目指していきます。
― 川野さんが、今のお仕事をするようになった経緯を教えて下さい。
元々は業界紙専門の新聞社で事務職をしていましたが二十代半ばで接客販売の仕事へ転向しました。内向的な性格を変える為の荒療治的な転職でしたが、おかげさまで様々なご縁をいただく機会も増えました。(株)プレステージシューズへ入社してからは、渋谷の路面店や百貨店の紳士靴売り場で革靴の販売を担当させていただいております。
― 路面店や百貨店など売場でのお仕事を通して、川野さんの一番のやりがいは何ですか?
購入後の再来店時や修理後のお磨きをかけた靴に対して、お客様から感謝を伝えられた時にやりがいを感じます。また、接客の中でお客様が徐々に心を開いてくださるのがわかった時も嬉しいです。
都内数店舗に配属経験があるのですが、全部のお店にお買い物に来てくださるお客さまもいらっしゃり、とてもありがたい限りです。
革靴歴の長いお客様のお話を伺えるのは面白いですし、知識欲を刺激されます。革靴は奥が深すぎてまだまだ知らないことが多く、勉強しがいがある点もやりがいに繋がっています。
― トレーディングポストさんではたくさんの靴を取り扱われていますが、川野さんの好きな靴のブランドはありますか?
お客様へ取扱ブランド靴のおススメをするとき、お客様と一緒に靴を選ばせていただいているときなど、次々に良いところばかり見つかるので全部好きと言えます。
トレーディングポストオリジナルやクロケット&ジョーンズ、カルミーナ、オリエンタルもそれぞれ素敵ですが、あえて好きなブランドとして選ぶなら、サンダースとアレンエドモンズでしょうか。おおらかでふくよかな作りが個人的に好みです。
履いていて褒められることが多いのはカルミーナなので、もちろんカルミーナも好きです。一見すると女性的な雰囲気があり可愛いのですが、履くと「カッコイイ」と言っていただけるしっかりと作られた靴です。

― 川野さんの一番のお気に入りの靴、レザーアイテムは何ですか?お気に入りの理由や、思い出、またその靴にまつわるエピソードがあれば教えて下さい。
トリッカーズのカントリーブーツです。

履き始めは固くて痛かったのですが、M.MOWBRAY(エム・モゥブレィ)のリッチデリケートクリームをメンテナンス時や履くたびに塗り込んでいたらすごく柔らかくなり今や手持ちの中でいちばん楽に履ける靴になりました。
趣味の登山で、1000m以下の山ならトリッカーズを履いて割と荒く登っています。しかし革がしなやかになっているせいなのか、目立つキズがあまり付いてないな、と最近気づきました。
サイズ感など全体のバランスを見ることです。体型的に市販の服のサイズが合わないこともあるので、よくリサイズして着用しています。ミシンの直線縫いだけで出来る範囲の簡単な服は作ることもあります。
深く考えた事はなかったですが、手持ちの服が簡単な刺繍を施したりチャームを足したりと、リサイズ以外にも少し手を加えてから着ているものが多いことに気づきました。このようなところはこだわりと言えるかもしれません。
気を抜くと好きな物を詰め込んでゴチャゴチャしがちなので、なるべく仕上がりがシンプルに見えるように気を付けています。
足元は個人的にボリュームがあった方が見た目にも履き心地的にも安心するので、靴はやや楽なサイズを選んで調整して履くことが多いです。プリンセスハーフやレザータンパッドなどのインソール(中敷き)が、とても便利なので活用させていただいております。
― 普段、靴、レザーアイテムのお手入れはしていますか?
自分の靴に対してはもちろんですが、お店でお預かりした修理靴の仕上げにサービスでお磨きをかけてお返ししているので、靴をお手入れする回数は多い方だと思います。
靴の状態を見て最善の方法を選んで磨いていくと、使い込まれた靴が生まれ変わったように綺麗になっていく過程は見ていて楽しいです。磨き終えた修理靴はお渡しの際に喜んでいただけることも多く、嬉しい満足感に繋がる好きな作業のひとつです。
メンテナンスする上で、磨くと綺麗に応えてくれる状態に革が保たれていることは理想的なので基本のケア方法を革靴ご購入の際にお伝えしています。
【好きなケアアイテム】

・M.MOWBRAY プレステージ リッチデリケートクリーム(写真左)
仕上がりの理想により使い分けますが、革靴をより履きやすくし、潤いを持たせるために出番が多いクリームです。
・パーフェクトナチュラルクリーム(写真右)
トレーディングポストオリジナルで作っていただいているクリームです。革に優しく浸透しているのが分かります。香りも良く、気持ち的にもより丁寧に靴磨きが出来るので好きです。艶の出方が上品な点もポイントのためオススメです。

・SANOHATA BRUSH(豚毛)
お店でも使っています。使い込んだものはブラシとしてしっかり育っているので、都度クリームを足さなくてもサッとひと磨きで靴に艶が蘇るのが面白いです。
― おすすめの靴やアイテム、または挑戦したい靴やアイテムを是非ご紹介下さい。
トレーディングポストではメンズシューズをたくさん扱っていますが、選び抜かれたレディースシューズのご用意もあります。



「カルミーナ」 レディース限定カラーPOMPEI色のブーツ

「クロケット&ジョーンズ」 リボンレースがアクセントのブローグシューズ〈ALICE〉

スエードやエキゾチックレザーはケア方法が気になるところですが、そこは定期的にお店で開催させていただいているR&D靴磨きイベントで疑問は解消されると思います!
トレーディングポスト銀座店では次回10月に開催を予定しておりますので、銀座へお越しの際は是非お立ち寄りください。
これら以外にも、トレーディングポストでは展開店舗限定でガジアーノ&ガーリングやエドワードグリーンなど、革靴好きな方に自信を持ってオススメできるブランドのレディースモデルも特別にご案内できます。
とても希少な数量のご用意なのでご興味ある方は是非お問い合わせ・ご来店をお待ちしております!
ー 川野さん、本日は貴重なお話をありがとうございました。
ぜひ、レディースの革靴や新作も豊富に揃っているトレーディングポスト銀座店に行ってみてください。
トレーディングポストレディース公式Instagram @tradingpost_ladies
トレーディングポストオフィシャルInstagram @tradingpost_official
【エナメル靴ケア】ツヤをキープするコツは?【Repetto】
お気に入りの靴を大事に、長く履きたい。
靴のお手入れが必要なのは、わかってはいるけど、 実際にどうお手入れしたらいいいんだろう? というご相談を多くいただきます。
“靴や革製品のお手入れ”のお悩みを靴磨き女子部がリアルにお手入れする作業例をご紹介する「シューケアレシピ」シリーズです。
今回お手入れするのは、スタッフ私物のRepetto(レペット)のMary-Jane Rose。
靴の素材は、「エナメル」です。部分的に付着した「汚れ」が気になりますが、靴の状態はキレイです。


今回ご紹介するお手入れ方法、こんな方におすすめです◎
・新しく手に入れたエナメル靴をプレメンテしたい。
※プレメンテ(=プレメンテナンス)とは、靴を履きおろす前に行う、お手入れのことです。
・エナメルに付着した汚れをキレイに落としたい。
・エナメルをツヤツヤに仕上げたい
エナメル靴のお手入れ|使用するアイテム

エナメル靴に必要なケア用品がまとまっている「エナメルケアセット」を使用します。
〈セット内容〉

├ ブラシ(馬毛)
├ 布
├ エナメル用ローション(汚れ落とし・ツヤ出し)
├ グローブクロス(乾拭き用)
お手入れの手順
その1|ホコリを落とす

ブラシ(馬毛)を使って、靴に付着したホコリや汚れをブラシで払います。ヒール周りや、履きジワの間には、ホコリが溜まりやすい箇所。細かい部分もチェックしてみてください。
その2|エナメル用ローション

柔らかい布に、エナメル専用のローションを取ります。
布にローションを染み込ませるように、馴染ませます。


エナメル靴に、靴全体に塗り広げるように磨いていきます。

汚れている部分を見つけたら、丁寧に拭き取ります。


その3|乾拭き

グローブクロスを使って、表面に残ったエナメルローションを拭き上げます。
靴表面がさらさら、つるつるの状態になりました。
よく乾拭きして、ベタつきが残っていない状態にしておくことが大切。汚れが落ちて綺麗になった後でも、靴の表面にベタつきが残っている場合は、ホコリや汚れが付着しやすくなってしまうからです。
まとめ
いかがだったでしょうか?エナメル靴は、簡単な3ステップでお手入れが可能です。こまめなお手入れで、エナメルの魅力でもあるつやつやな光沢を維持しやすいです!気になった方は、ぜひお試しください。
それでは、次回のシューケアレシピもお楽しみに。
靴磨きをもっと「日常のケア」と認知していただくため、活動していきたい!【東急ハンズ広島店】片辺 陽子さん
靴磨き女子部が様々な職種で活躍する女性にインタビューするシリーズ。今回は東急ハンズ広島店5階フロアにあるシューケア用品のご担当をされている片辺 陽子さんにお話を伺いました。

片辺さんは、東急ハンズ シューケアマイスター2期生。広島店で、シューケア含め革製品全般のお手入れ方法のご相談、ご提案や実演を交えた接客をされています。
― 現在のお仕事をするようになった経緯を教えてください。
東急ハンズ広島店のキッチン用品担当として入社後、2016年よりシューケア用品を担当することになりました。
ハンズのスタッフ=知識豊富というイメージが強かったこともあり、以前より「専門知識を身につけたい」という理想がありました。シューケア用品担当になってから、2年後の2018年より「シューケアマイスター資格認定試験」がはじまりましたので、受験しました。
2回目の挑戦で合格しました。
― シューケアマイスターとしてお仕事する中で、嬉しかったことやこれから頑張っていきたい目標はありますか?
お困りのお客様にご提案したケア方法や商品がピッタリあっていて、そのことを後日ご報告のためご来店いただいたことです。
最近では私が出勤している日を確認して、ご来店いただくことも増え、東急ハンズの「シューケアマイスター」としての知名度が少しずつですがあがってきたかな、と実感しています。その一方で、広島県では、まだまだ「靴磨き文化」が浸透していないように感じることもあります。
「フェイスケア」や「ヘアケア」が日常の習慣であるように、「シューケア」もあたりまえの「ケア」として仲間入りをするように活動していきたいと思っています。
― 「シューケア」の方法は、「スキンケア」ともとっても似ていますよね!革を肌のケアと同様にイメージしてもらえるとよいですよね。「シューケア」が身近な存在になると、ケアも楽しく、さらに革靴を履く楽しみにも繋がりますよね!
― ところで、片辺さんにとっての思い入れのある革靴はありますか?
シューケア用品担当になってから、はじめて購入したViento Americano (ヴィエントアメリカーノ) のプレーントゥの革靴です。シューケアマイスター試験のときに履いていたので、特に思い入れが強く、共に乗り越えた「相棒」です。軽くて歩きやすく、カジュアルにもかっちりとした印象にも決まるシンプルなデザインもお気に入りのポイントです。

― 思い入れのある1足は大切に履かれていらっしゃるのですね!物を大切にするために意識されていることはありますか?
仕事用の革靴はすべてリサイクルショップやオークションサイトで購入しています。実は、東急ハンズの業務は、みなさんが想像されているよりも、靴に負担がかかる体勢が多いと思います。(靴がとんでもなく反り、ものすごくシワが寄ります…)
もったいなくて新品の状態では履く勇気がないというのもありますし、少し履きジワや足型に沈んでいるほうが靴の慣れが早いです。また、リサイクルショップやオークションサイトで靴を購入したときには、購入時の靴の状態をデータに残しています。
「ケアすればここまで蘇りますよ!」とお客様へのアピールにもなるのでおすすめです。
― それはよい記録ですね。お客さまとしても「Before」「After」の靴を見ながら、説明してもらえると、とっても分かりやすいです!片辺さんのお客様への丁寧な接客の姿勢が、目に浮かびます。
― 革靴を履くときの、自分なりの“こだわり”はありますか?
はい、靴紐には「こだわり」があります!
ふと思っていることがあって、カジュアルな中にも可愛らしさがあるので女性は平紐派が多いのでは…と、ひそかに思ったりしています。私自身は、丸紐じゃないとしっくりこないデザインの靴以外は、平紐に即取り換えています!
以前R&Dさんで購入したタッセルキルトと紗乃織靴紐の平紐のウイングチップ、最高にかわいい!と自画自賛しています(笑)

タッセルキルトと紗乃織靴紐の平紐のウイングチップ
-靴磨きをするときのおすすめグッズや方法がありましたら、教えてください!
好きなシューケアアイテムは、「ポリッシュレザーグローブ(ロゴ入りのサドルアップバージョンが推しです)」です。ボア部分はふかふかなので、気持ちよく乾拭きでき、余分なクリームをしっかり拭き取ることができて、山羊革部分で驚くほどツヤが出ます。
コツもいらないので仕上げ磨きはこれがいちばんだと思っています。

あとは、私の好みの問題ですが、最近は自分の履く靴には「鏡面磨き」をしなくなりました。
気がつけばトゥをどこかぶつけて「鏡面磨き」した部分が割れしまって、その部分が気になって仕方ないですし、不自然な輝きがその靴の個性を奪っているような気がしてしまうこともあります…。鏡面磨きをするならほんのちょっと輝いている程度に抑えて仕上げるのが好みです。
※鏡面磨きとは靴のつま先を鏡のような光沢に磨きあげる仕上げ。鏡面磨きやハイシャインなどと呼ばれることが多い。


あとは、靴を脱いだらすぐに除湿・乾燥剤(ヒノキドライを使っています)を入れることです。そして、革靴には翌朝シューキーパーに入れ替えることは取り入れています。

― グローブでの靴磨きや除湿乾燥剤を入れて保管する!など、すぐに実践できそうなポイントを教えていただき、ありがとうございます!
― 毎日お忙しく過ごされていると思いますが、休日はどのようにリフレッシュされているのですか?
好きなアーティストのライブに行くことです!ひとり旅が大好きなので気兼ねなく?全国各地、どこでも行ってしまいます。旅先ではその土地のおいしいものを食べたり、観光地に行って写真を撮ったりして、のんびり楽しく過ごします。ライブの予定がないときは、ひたすら睡眠です。もしくは近場へふらっとドライブを楽しんでいます。
―片辺さんの日々のくらしの中で心がけていることがありましたら、教えてください。
直感を信じて進みます。それでも迷ったら、楽しいと思うほうを選びます。あと、生まれたことを誇りに思うほど“広島”が大好きなので日常会話はもちろん、接客でも失礼にならない程度に広島弁を使っています。
―最後に、東急ハンズ広島店での開催されているシューケアの取り組みなどを教えてください。
東急ハンズ広島店のシューケアコーナーでは、不定期でワークショップや接客予約の開催も行っています。また、毎週月曜日お昼に「店舗Twitter」でシューケア情報を発信しています。ぜひ、フォローしてチェックしてみてくださいね。
―「広島愛」にも溢れていて、とても素敵です!片辺さん、本日は貴重なお話をありがとございました。

東急ハンズ広島店では、シューケアイベントに関しては不定期で開催されています。
イベント情報は下記のホームページにてご案内されています。是非、定期的にチェックしてみてください。
東急ハンズ広島店公式HP https://hiroshima.tokyu-hands.co.jp/
東急ハンズ広島店公式Twitterアカウント @Hands_Hiroshima
【大好きな靴にかかわる仕事がしたい!想い叶えた】トレーディングポスト大阪店 高橋恵美さん
靴磨き女子部が様々な職種で活躍する女性にインタビューするシリーズ。
今回は、株式会社プレステージシューズ【 トレーディングポスト大阪店 】でレディースMDと販売をご担当されている、
高橋恵美 さんにお話を伺いました。

― まず、トレーディングポストとはどんなお店ですか?
トレーディングポストは、1984年に「日本に知られていない海外の優れた靴を紹介するセレクトショップ」をコンセプトにスタートしました。
「レザーシューズを履く文化を日本に定着させる」「時代と共に進化する革製品の今を積極的にご紹介する」提案型セレクトショップです。 『Crockett&Jones』『Tricker’s』といった、知る人ぞ知るOEMメーカーをいち早く日本にご紹介。
その後も『CARMINA』や『GAZIANO&GIRLING』など世界各地の良質なレザーシューズ及び周辺アイテムの展開をおこなっています。さらに、集積されたノウハウを最大限に生かしオリジナルシューズの開発につなげています。
フィッティングの面においては、人に個性があるように足型にも感覚にも個性があります。お客様一人一人と誠実に対話させて頂き、足型のみならずお客様のライフスタイルに合わせた靴選びやフィッティングのお手伝いから、ご購入後のリペア、メンテナンスまで、ご要望に寄り添ったご提案をおこなっています。
そして、レザーシューズや、それにまつわる文化をお伝えすることで、みなさま一人一人の生活をより豊かなものにするよう、「本当に良い靴」を見つけることができるセレクトショップを目指していきます。

―高橋さんが、今のお仕事をするようになった経緯を教えて下さい。
ファッションが好きなんです。ファッションの中で特に「靴」が自分にとって特別な位置づけで、「靴」の中でも、メンズシューズやメンズライクなタイプが昔から好き。「靴に関わる仕事をしたかった。」 という想いが、今の仕事をするきっかけです。その想いが実現し、現在の仕事に至ります。
― 「好きなことを仕事に」を形にされていらっしゃるんですね!靴が大好きということは、お気に入りの靴もきっとたくさんお持ちですよね?
メンズシューズも履くので、山ほどあります!好きな靴のブランド…いっぱいあります。どのブランドなのか、どのような製法でつくられているかも気になりますが、その靴の革質やバランスが好きかどうかです。
自店で扱っていなくても好きなブランドいっぱいあります。お気に入りの靴は、たくさんありすぎて…それぞれにいいところがあるので、どれにも愛着がわきます。
20年以上前はメンズライクなレディース靴はなかなか見つからなくて、いろいろ探し回りました。それでも、少なかったのでメンズシューズやサイズの合う靴を履いていました。今は、ファッション的にもメンズ・レディースの境が緩く、ユニセックスのブランドも増えてきたので、昔より自由にファッションを楽しめますね。
― 足元やファッションでの“自分らしさ”や“こだわり”はありますか?
言葉にするのは難しいですが、自分の中での「好き」な軸があって、そこにチョイチョイっとその時の気分を足していく感じです。自分らしいスタイリングの〆はなんといっても「靴」!
「靴」がトータルバランスの決め手です!メンズのファッションは参考になります。
― 「靴」がトータルバランスの決め手!納得です。
― 革靴好きな方へ向けた、トレーディングポストでおすすめの靴を教えてください!
おすすめの靴、いっぱいあります!
トレーディングポストでしか手に入らないメーカーや、別注モデルは特におススメ。エドワードグリーンのレディースは、イギリスとパリの直営店と、日本ではトレーディングポストのみの取り扱いです。

クロケット&ジョーンズにも、デザインの別注もお願いしてます



― たくさんの靴をお持ちの高橋さん、靴磨きもお好きですか?
靴磨きは大好きです。革は磨けば応えてくれるので楽しんでお手入れしています。ケア用品も、ブランドによって特徴があるので、靴の状態によって使い分けをしています。

M.MOWBRAY(エム・モゥブレィ)のアイテムで、シルキーレザーグローブ、紗乃織ブラシの馬毛たてがみは、基本のケア用品にプラスして持っておきたいと思います。おすすめです。
― 靴のケアをするにあたって気を付けていることはどんなことでしょう?
「靴を長く履いていくためにお手入れをする」という事です。なので、過剰にケアをして過保護にしないように、革の状態を見ながら適したケアを心掛けています。仕上げも、靴それぞれに合うようにしています。例えば、靴のカテゴリーやTPOに合わせて、ピッカピカにハイシャインしたり、ごくごく自然に仕上げたり…「磨く事」は楽しいですが、やっぱり靴は道具だと思っているので、道具として快適に使えるように付き合っていきたいです。
― 最後に、今後の展望をお聞かせください。
もっと多くの方々に革靴の良さを知って頂いて、好きになってもらえるように…という想いを込めて、今後も色々な商品をメーカーさんと一緒に作っていきたいと思っています。
高橋さん、本日は貴重なお話をありがとうございました。
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今回高橋さんがお話してくださった中で、印象的だったことは、「お客様と共感できること」が糧になり、そして「“好き”を商品化できること」がやりがいです。という言葉。そして大好きな靴とまっすぐ向き合っている姿です。
ぜひ、レディースの革靴や新作も豊富に揃っているトレーディングポスト大阪店に行ってみてください。
トレーディングポストレディースの公式Instagram @tradingpost_ladies
トレーディングポストオフィシャルInstagram @tradingpost_official
ブラッシングするだけで靴がキレイになった「驚き」がはじまり【東急ハンズ心斎橋店】内村さやかさん
靴磨き女子部が様々な職種で活躍する女性にインタビューするシリーズ。
今回は東急ハンズ心斎橋店11階フロアにあるシューケア用品をご担当をされている内村さやかさんにお話を伺いました。
現在、「シューケアマイスター」として接客をメインに店頭へ立っていらっしゃる内村さん。
ー 東急ハンズ心斎橋店でのシューケアマイスターとしてのお仕事について教えてください。
靴のお手入れを始めたいという方や、汚れやキズ、色褪せなどのトラブルを抱えてらっしゃってお越しになる方が多いです。店頭ではシューケアメーカー各社様のアイテムはもちろん、東急ハンズオリジナル商品やシューケアマイスター在籍店舗だけで取り扱っている商品もご用意しております。実際にクリームの色を見ていただいたり、香りを確認いただいたりできるのは、「実店舗の強み」だと思っています。

ー 今のお仕事をするようになった経緯を教えてください。
東急ハンズに入社してすぐは照明などのインテリアコーナー、その後DIYツール&マテリアルコーナーで理化学用品や防災用品などの担当をしていました。当時のシューケア用品担当者が異動することになり、同じコーナーにあったシューケア用品って「面白そうだな、やってみたい!」と思い後任に手をあげました。
最初は自分自身の靴をお手入れすることもなく知識だけを増やしていた状態でしたが、第2期シューケアマイスターの試験を受けるときに東急ハンズの横浜店や新宿店での店舗研修や、シューケア用品メーカーさんの研修を受けさせてもらったことが原点になっています。
座学はひとりでもできますが実技はなかなか教えていただく機会はないのでいい経験でした。私自身ハイシャインが全然できなかったのですが、研修中に横浜店で初めてハイシャインができた時の驚きと喜びは今でも覚えています。
ー 「嬉しかった」ことや「やりがい」を感じるのはどんなときですか?
お客様から「ありがとう」とおっしゃっていただけることは一番のパワーになります。心斎橋店は以前の店舗から心斎橋パルコへ移転してきて一年以上になるのですが、おしゃれで靴もお手入れされているお客様が多いという印象です。
女性のお客様はパンプスや鞄のキズや色褪せを気にされることが多く、顔料での色補修をおすすめするのですが、「メイクと同じ感覚ですよー」とご案内するとご納得いただけますね。
以前ご案内したお客様が直されたお鞄を持って見せにと再度お越しくださった時は感動しちゃいました。シューケアはスキンケアやメイクに通じるところが多いのでやってみるとすごく上手にケアされる方が多いなと思います。
またシューケアがお好きな方をターゲットにしたコーナーを月に一度ぐらいのペースで立ち上げているのですが、こちらに足を止めて見ていただいたり、販売につながったりするのも非常にうれしいです。

個人的にネイビーのクリームがすごく好きで、趣味全開のネイビークリーム推しコーナーを展開したときは手書きのポップに溢れんばかりの愛をこめました(笑)黒靴にネイビー、おすすめですよ!

ー 黒靴×ネイビーの靴クリーム“愛”が溢れていますし、手書きのPOPも内村さんの熱いメッセージが伝わります。このPOPを読んで、さっそく購入したくなりました!革靴を履く楽しみ方が広がりますね。
ー ほかにも、革靴を履く楽しみ方があるそうですね。
はい。愛用しているchausser (ショセ) のトラベルシューズTR-001 RD、赤色ですごくかわいいです。やわらかく履きやすいので旅にもよくはいていきます。お気に入りの革靴を履いて、ご当地マンホールと一緒に写真を撮るのが好きです。

ー 靴のケアで“こだわり”やおすすめしたいアイテムってありますか?
M.MOWBRAY(エム・モゥブレィ)の「リッチデリケートクリーム」がテクスチャーも香りも仕上がりも好きです。

香りでいうとコラボさせていただいているシューシャインクリーム もすごく好みです。華やかででも強すぎない香りでお部屋の中で使用するのにピッタリ。ツヤの出方も上品な感じがいいですね。

道具は断然「シルキーレザーグローブ」。ツヤの出方、戻りが全然違いますね。愛用しています。ブラシをかけるのが好きなのでブラシは増え続けています(笑)手植えのブラシは手に馴染む形や軽さも魅力ですがブラッシングするときの音が良いですよ。

ー シューケアマイスター内村さんが感じる“靴磨きの魅力”を教えてください。
お手入れすると革は応えてくれるので、愛着もひとしお。足元がピカピカだと嬉しくなります。私は、シューケアマイスター試験勉強中に初めて自分の革靴を買い、一日履いて帰ってきたら、思っていた以上にホコリや砂にまみれていて驚きました。
そしてブラッシングするだけできれいになったことにも驚きました。この「驚き」がシューケアにはまった瞬間だと思います。靴を労わるための、日々のブラッシングは本当に大事だと思いますし、大好きですね。
ー 今後の予定や目標はありますか?
店頭でのご相談会やワークショップがコロナ禍の影響もありなかなかできなかったのですが、今後は少しずつでも開催できたらと思っています。
東急ハンズのシューケアマイスターは女性が5名いるのですが、岡山店・広島店の2名は同じ2期生ということもあり非常に刺激を受ける存在です。西日本のシューケアを盛り上げていけたらいいですね。
各店のシューケアマイスターそれぞれに個性強くコーナー展開を行っておりますので、ぜひ店頭へお越しいただけたらと思います。
ー 本日は貴重なお話をありがとうございました。私たち靴磨き女子部も一緒に、革靴業界・シューケア業界を盛り上げていきたいと思います。
東急ハンズ心斎橋店では、シューケアイベントに関しては不定期で開催されています。イベント情報は下記のホームページにてご案内されているようです。是非、定期的にチェックしてみてくださいね。
東急ハンズ心斎橋店 公式HP https://shinsaibashi.tokyu-hands.co.jp/
心斎橋店公式Twitterアカウント @HandsSinsaibasi
R&D 靴磨き女子部スタッフが「あさイチ」に出演いたします。【2022/05/24】
R&D 靴磨き女子部 スタッフの井上が、
NHK総合テレビの「あさイチ」に出演いたします!
冠婚葬祭にまつわる「靴の保管方法」について解説予定です。
お時間が合う方は下記より詳細をご確認の上、ぜひご覧ください!
〈番組・コーナー名〉
NHK総合テレビ「あさイチ」
ツイQ楽ワザ 冠婚葬祭 お悩み解消SP
〈放送日〉
2022年5月24日(火)|午前8:15~
〈番組HP〉
hi/ts/KV93JMQRY8/episode/te/8PX7PQ98MQ/
※放送内容に変更が生じる場合もございますので予めご了承ください。
※番組配信サービスNHKプラスから、見逃し配信もご覧いただけます 。(https://plus.nhk.jp/)

靴磨き女子部おすすめギフト「エコロジーボックスセット」
こんにちは。靴磨き女子部です。
今回は、大切な方へのギフトにはもちろん、
がんばっている自分へのご褒美にも
おすすめのシューケアセットのご紹介です。
それがこちら。
パルプモールドの箱を麻紐で結んだだけの
シンプルな外装がかわいらしいですよね。
靴磨きセットの外装は、どちらかというと、
かっこよくてスタイリッシュなデザインのものが多いので、
このようなナチュラルテイストなデザインは
珍しいのではないでしょうか。
しかもこの箱、ただの箱ではありません。
まず、原料には古紙100%を使用しており、
また、製造段階で糊や接着剤を使用していないため、
土に埋めると生分解されるのだとか。
その名の通り、「エコロジー」な、箱なんです。
また、こちらの
「エコロジーボックスセット(スムースレザーケア)」は、
内容も充実しております。
靴磨きに必要なアイテムが一通り揃っており、
初心者の方には特におすすめです。
■セット内容
・M.モゥブレィ ステインリムーバー60
・M.モゥブレィ クリームジャー(ブラック)
・ペネトレィトブラシ
・ワークブラシ+ ホース
・ワークブラシ+ 豚毛ホワイト
・リムーバークロスミニ
・グローブクロス
以上、靴磨き女子部おすすめのギフトでした。
お気に入りの靴紹介 Dr.Martens 1461 3ホールシューズ
みなさんこんにちは。靴磨き女子部です。
今回は私のお気に入りの靴を紹介します。
その靴がこちら!

みなさんご存知、Dr.Martens(ドクターマーチン)の「1461 3ホールシューズ」です。
派手すぎないのでどんなコーディネートにも合わせやすく、
でもしっかりと主張をしてくれるこのチェリーレッドのカラーが お気に入り。
私が靴磨きを始めるきかっけになった、少し特別な靴でもあります。

ソールはそこそこ重厚感があるので決して軽くはありませんが、
長時間履いていても不思議と疲れません。
というのも、こちらの「1461 3ホールシューズ」は 発売当時、
耐久性のある労働者の靴として売られていたそう。
言われてみると、 ソールは厚くて丈夫なのですり減りにくく、
ガラスレザーなので雨の日でも履ける優れモノ。
また、「Air Wair」と名付けられたエアクッションソールにより、
足への負担も軽減してくれるそうです。
知れば知るほど、魅力がつまった靴だということがわかります。
愛着も増すばかりです。笑
これからもしっかりお手入れをしながら大切に履いていきたいと思います。
