INTERVIEW

【お客様との会話の中で生まれる喜びと探求心を大切に】株式会社プレステージシューズ 川野 舞さん

靴磨き女子部が様々な職種で活躍する女性にインタビューするシリーズ。今回は、株式会社プレステージシューズで販売とサービスメンテナンスをご担当されている、川野 舞(かわの まい)さんにご自身のお話と、トレーディングポスト銀座店のご紹介をしていただきました。

株式会社プレステージシューズ 川野舞さん

― まず、トレーディングポストとはどんなお店ですか?

トレーディングポストは、1984年に「日本に知られていない海外の優れた靴を紹介するセレクトショップ」をコンセプトにスタートしました。

「レザーシューズを履く文化を日本に定着させる」「時代と共に進化する革製品の今を積極的にご紹介する」提案型セレクトショップです。 『Crockett&Jones』『Tricker’s』といった、知る人ぞ知るOEMメーカーをいち早く日本にご紹介。その後も『CARMINA』や『GAZIANO&GIRLING』など世界各地の良質なレザーシューズ及び周辺アイテムの展開をおこなっています。さらに、集積されたノウハウを最大限に生かしオリジナルシューズの開発につなげています。

フィッティングの面においては、人に個性があるように足型にも感覚にも個性があります。お客様一人一人と誠実に対話させて頂き、足型のみならずお客様のライフスタイルに合わせた靴選びやフィッティングのお手伝いから、ご購入後のリペア、メンテナンスまで、ご要望に寄り添ったご提案をおこなっています。

そして、レザーシューズや、それにまつわる文化をお伝えすることで、みなさま一人一人の生活をより豊かなものにするよう、「本当に良い靴」を見つけることができるセレクトショップを目指していきます。

― 川野さんが、今のお仕事をするようになった経緯を教えて下さい。

元々は業界紙専門の新聞社で事務職をしていましたが二十代半ばで接客販売の仕事へ転向しました。内向的な性格を変える為の荒療治的な転職でしたが、おかげさまで様々なご縁をいただく機会も増えました。(株)プレステージシューズへ入社してからは、渋谷の路面店や百貨店の紳士靴売り場で革靴の販売を担当させていただいております。

― 路面店や百貨店など売場でのお仕事を通して、川野さんの一番のやりがいは何ですか?

購入後の再来店時や修理後のお磨きをかけた靴に対して、お客様から感謝を伝えられた時にやりがいを感じます。また、接客の中でお客様が徐々に心を開いてくださるのがわかった時も嬉しいです。

都内数店舗に配属経験があるのですが、全部のお店にお買い物に来てくださるお客さまもいらっしゃり、とてもありがたい限りです。

革靴歴の長いお客様のお話を伺えるのは面白いですし、知識欲を刺激されます。革靴は奥が深すぎてまだまだ知らないことが多く、勉強しがいがある点もやりがいに繋がっています。

― トレーディングポストさんではたくさんの靴を取り扱われていますが、川野さんの好きな靴のブランドはありますか?

お客様へ取扱ブランド靴のおススメをするとき、お客様と一緒に靴を選ばせていただいているときなど、次々に良いところばかり見つかるので全部好きと言えます。

トレーディングポストオリジナルやクロケット&ジョーンズ、カルミーナ、オリエンタルもそれぞれ素敵ですが、あえて好きなブランドとして選ぶなら、サンダースアレンエドモンズでしょうか。おおらかでふくよかな作りが個人的に好みです。

履いていて褒められることが多いのはカルミーナなので、もちろんカルミーナも好きです。一見すると女性的な雰囲気があり可愛いのですが、履くと「カッコイイ」と言っていただけるしっかりと作られた靴です。

「カルミーナ」 のダブルモンクストラップシューズ

― 川野さんの一番のお気に入りの靴、レザーアイテムは何ですか?お気に入りの理由や、思い出、またその靴にまつわるエピソードがあれば教えて下さい。

トリッカーズのカントリーブーツです。

トリッカーズのカントリーブーツ

履き始めは固くて痛かったのですが、M.MOWBRAY(エム・モゥブレィ)のリッチデリケートクリームをメンテナンス時や履くたびに塗り込んでいたらすごく柔らかくなり今や手持ちの中でいちばん楽に履ける靴になりました。

趣味の登山で、1000m以下の山ならトリッカーズを履いて割と荒く登っています。しかし革がしなやかになっているせいなのか、目立つキズがあまり付いてないな、と最近気づきました。

― 足元やファッションでこだわりはありますか?

サイズ感など全体のバランスを見ることです。体型的に市販の服のサイズが合わないこともあるので、よくリサイズして着用しています。ミシンの直線縫いだけで出来る範囲の簡単な服は作ることもあります。

深く考えた事はなかったですが、手持ちの服が簡単な刺繍を施したりチャームを足したりと、リサイズ以外にも少し手を加えてから着ているものが多いことに気づきました。このようなところはこだわりと言えるかもしれません。

気を抜くと好きな物を詰め込んでゴチャゴチャしがちなので、なるべく仕上がりがシンプルに見えるように気を付けています。

足元は個人的にボリュームがあった方が見た目にも履き心地的にも安心するので、靴はやや楽なサイズを選んで調整して履くことが多いです。プリンセスハーフレザータンパッドなどのインソール(中敷き)が、とても便利なので活用させていただいております。

― 普段、靴、レザーアイテムのお手入れはしていますか?

自分の靴に対してはもちろんですが、お店でお預かりした修理靴の仕上げにサービスでお磨きをかけてお返ししているので、靴をお手入れする回数は多い方だと思います。

靴の状態を見て最善の方法を選んで磨いていくと、使い込まれた靴が生まれ変わったように綺麗になっていく過程は見ていて楽しいです。磨き終えた修理靴はお渡しの際に喜んでいただけることも多く、嬉しい満足感に繋がる好きな作業のひとつです。

メンテナンスする上で、磨くと綺麗に応えてくれる状態に革が保たれていることは理想的なので基本のケア方法を革靴ご購入の際にお伝えしています。

【好きなケアアイテム】

リッチデリケートクリーム / トレーディングポストオリジナル靴クリーム

M.MOWBRAY プレステージ リッチデリケートクリーム(写真左)

仕上がりの理想により使い分けますが、革靴をより履きやすくし、潤いを持たせるために出番が多いクリームです。

・パーフェクトナチュラルクリーム(写真右)

トレーディングポストオリジナルで作っていただいているクリームです。革に優しく浸透しているのが分かります。香りも良く、気持ち的にもより丁寧に靴磨きが出来るので好きです。艶の出方が上品な点もポイントのためオススメです。

SANOHATA BRUSHブラシ

SANOHATA BRUSH(豚毛)

お店でも使っています。使い込んだものはブラシとしてしっかり育っているので、都度クリームを足さなくてもサッとひと磨きで靴に艶が蘇るのが面白いです。

― おすすめの靴やアイテム、または挑戦したい靴やアイテムを是非ご紹介下さい。

トレーディングポストではメンズシューズをたくさん扱っていますが、選び抜かれたレディースシューズのご用意もあります。

「カルミーナ」 サイドエラスティックシューズ
「カルミーナ」 真っ白なグルカサンダル

「カルミーナ」 レディース限定カラーPOMPEI色のブーツ

「クロケット&ジョーンズ」 リボンレースがアクセントのブローグシューズ〈ALICE〉
「カルミーナ」 リザードとカーフのコンビシューズ

スエードやエキゾチックレザーはケア方法が気になるところですが、そこは定期的にお店で開催させていただいているR&D靴磨きイベントで疑問は解消されると思います!

トレーディングポスト銀座店では次回10月に開催を予定しておりますので、銀座へお越しの際は是非お立ち寄りください。

これら以外にも、トレーディングポストでは展開店舗限定でガジアーノ&ガーリングやエドワードグリーンなど、革靴好きな方に自信を持ってオススメできるブランドのレディースモデルも特別にご案内できます。

とても希少な数量のご用意なのでご興味ある方は是非お問い合わせ・ご来店をお待ちしております!

 ー 川野さん、本日は貴重なお話をありがとうございました。

ぜひ、レディースの革靴や新作も豊富に揃っているトレーディングポスト銀座店に行ってみてください。


トレーディングポストレディース公式Instagram @tradingpost_ladies
トレーディングポストオフィシャルInstagram @tradingpost_official

2022-09-27 | Posted in INTERVIEWComments Closed