シューケア
~靴から始まる豊かな人生、夫婦で繋ぐ想い~ 靴修理専門店 乃屋 池田さん
靴磨き女子部が様々な業種で活躍する女性にインタビューするシリーズ。
今回は靴修理専門店 乃屋(のや)の池田久美さんからお話を伺いました。
乃屋のコンセプトとは…
靴から始まる豊かな人生…
屋号『乃屋』は、接続詞の『の』のように、
「私の」「私だけの」「あなたの」「あなただけの」
というような店舗とお客様を繋ぎたいという信念から生まれました。
お仕事の道具としてドレスアップのアクセントとして日常生活の一部として
様々な用途で毎日使うアイテムだからこそ
お客様の大切な靴とその想いに寄り添い可能な限りお応えできる修理をご提供致します。
「引用元」https://noya-repair.com/about
ー今のお仕事をするようになった経緯をおしえてください。
夫婦で乃屋を開業したのがきっかけです。
ーご自身のお仕事の、一番のやりがいは何でしょうか。
お客様の喜ぶお顔を見ることができた時です。
ー日々の暮らしの中で心がけていること、
物を大切にするために習慣にしていることがあれば教えてください。
何を行うにしても自分の気持ち次第でどんな風にも変えられると思っているので、『何事も楽しむ!』ことを大切にしています。
モノを大切にする習慣として、日々のケアや保管方法などそのモノに適した取扱いを心がけています。
ー休日の過ごし方を教えてくださいー
愛犬と過ごしたり、美味しい物を食べることでリフレッシュをしています。
素敵なワンちゃん、素敵なリフレッシュ方法ですね。見ているだけで癒されます!
ー好きな靴のブランド、また一番お気に入りの靴、レザーアイテムを教えてください。
パターンオーダーで作ったジョージブーツです。
乃屋のお隣にあるTailor Peleon(テーラーペレオン)さんに依頼し、ウェルティングまでの仕上げをヌメのままで納品いただき、主人に乃屋オリジナルのカスタム『ミチヤカスタム』をお願いしました。
アッパーは自身でダークネイビーに染色後シューズクリームのブラックを重ねました。
ー普段、靴やレザーアイテムのお手入れはしますか?
また、ケアをする上でのこだわりなどあれば教えてください。
シューズキーパーを入れること、ブラッシングを行うことをメインにお手入れしています。
簡単なケアでもしっかりと行うことで、愛用期間が長くなります。
ーご自身の靴の保管や靴箱のレイアウトなど、こだわりをお聞かせください。
自宅の収納は、りんご箱やラックを使いオープンな環境に。湿気がこもらないようにしています。
ーおすすめのアイテム、または挑戦したいアイテムがあればご紹介ください。
safuji(サフジ)さんのお財布をオーダーしています。
経年変化を楽しめるカラーを選びましたので、届くのが楽しみです。
「sahuji」サイトURL 【https://safuji.com/】
ー今後の展望についてお聞かせください。
ケア方法を店頭でご案内する機会も増えているので、カウンターを活かしてできることを増やしていきたいと思っています。
リペアからカスタムまで行う多彩な面をお持ちの乃屋さん。
大切な一足を是非、「乃屋」さんでリペアしてみてはいかがでしょうか。
池田さん、本日は貴重なお話をありがとうございました。
【革の奥深さをお客様にも伝えたい。作製やリメイクなど多彩な技術を併せ持つ。】キソラくずはモール店 長嶺 美有紀さん
靴磨き女子部が様々な業種で活躍する女性にインタビューするシリーズ。
今回はkissora くずはモール店で接客や販売をご担当されている長嶺 美有紀(ながみね みゆき)さんにお話を伺いました。
【kissora】
環境を考え、無駄のないモノづくり、様々な配慮をし、モノづくりの環境を整える。
革づくりからデザイン、製作まで一貫して「made in JAPAN」にこだわるkissora。
シンプルで飽きのこないデザインが魅力のブランドです。
≪引用≫https://www.kissora.jp/brandstory/professional/
ー今のお仕事をするようになった経緯をおしえてください。
以前はSAC’S BAR(サックスバー)で店長をしていましたが、kissoraが関西に出店するタイミングで今の店舗に異動になりました。
もともと何かを作ることが好きで、お店のミシンでバッグを作ることができる!ということにとても魅力を感じたのも今の仕事をする経緯のひとつです。
ーご自身のお仕事の、一番のやりがいは何でしょうか。
ご来店いただいた方がお帰りの際、笑顔で「ありがとう」と言ってくださることです。
その笑顔で温かい気持ちになれます。
ー日々の暮らしの中で心がけていること、物を大切にするために習慣にしていることがあれば教えてください。
「感謝を忘れない事、人にやさしく」この二つを暮らしの中で心がけています。
物を大切にするために習慣としていることは、直せるものは直して、リメイクできるものはリメイクして長く使うということです。
ー好きな靴のブランド、また一番お気に入りの靴、レザーアイテムを教えてください。
好きな靴のブランドはDr. MARTENS(ドクターマーチン)。
お気に入りはBIRKENSTOCKのララミーというモデルです。普段履く革靴はマーチンが多いのですが、はじめて可愛い感じの革靴を購入したのがララミーなので気に入っています。
ー普段、靴やレザーアイテムのお手入れはしますか?
しています。きれいになると心もスッキリします。
ーケアのこだわり、ケアをする上で考えなどあれば教えてください。
こだわりではないのですが、レザーデリケートクリームとクリームエッセンシャルを使っています。
ケアをすることにより、きれいに長く使っていただけるので、購入される方や購入をお考えの方におすすめしています。
ーご自身の靴の保管や靴箱のレイアウトなど、こだわりをお聞かせください。
大切な靴を守るために一番大事にしていることは、子供の手の届かないところに置くことです!
ーおすすめのアイテム、または挑戦したいアイテムがあればご紹介ください。
Schott(ショット)の革ジャンです。
以前、アメリカンバイクに乗っていて、その時に着ていた革ジャンは安価なものでした。
おばあちゃんになっても着られるような一生ものの革ジャンに憧れていて、いつか挑戦したいと思っています。
ー今後の展望についてお聞かせください。
kissoraに来て革の奥深さを知ったので、売るだけではなく購入して下さった方や、お手入れなどでお困りの方のアフターケアやリペアなどもしていきたいと思います。
長嶺さん、本日は貴重なお話をありがとうございました。
実はスニーカーも修理ができるんです!スニーカーの宿命ともいえる加水分解を修理
スニーカー修理で多いのが、ソールの剥がれです。
ソールの剥がれの多くの原因は加水分解によるものです。
加水分解とは化学反応のことで、ソールが水分と反応し、分解成分が得られる反応のことを指します。
簡単に言えば“劣化”です。
こちらの靴はウェッジ部分(白いENCAP部分)の加水分解が発生しており、ソールが剥がれてしまっています。
このような場合は部分的な交換を行います。
できる限りオリジナルに近い形状で、新たにウェッジソールを白いスポンジで作成し、整えていきます。
愛用しているスニーカーが壊れたからといって、捨ててしまうのは、もったいない・・・
諦めて捨てる前にぜひ一度ご相談ください。
シューケアのプロであるシューケアマイスターが駐在する店舗にて、問い合わせいただけます!
お客様に喜んでいただくこと、感謝していただくことが何よりのやりがい【サックスバー泉南店】日根野谷 育代さん
靴磨き女子部が様々な業種で活躍する女性にインタビューするシリーズ。
今回は、サックスバー泉南店の日根野谷 育代(ひねのや いくよ)さんにお話を伺いました。
サックスバーは、職人たちの揺るぎない思いが伝わる、MADE IN JAPAN の鞄・小物を幅広く展開しているブランドです。時代に左右されることのない永遠のマスターピースを取り揃え、一方では、オリジナルブランドと国内外から集められたスペシャルアイテムにより、常に斬新な商品と情報を提案しています。(https://www.sacs-bar.jp/shops/sacs-bar/ より引用)
—-現在のお仕事内容を教えてください。
カバン、革小物、スーツケースなどの販売及び仕入れ業務などを行っています。
—-今のお仕事に至った経緯を教えてください。
もともとバッグが好きで、今の仕事を選んだのですが、バッグの知識はあまりなかったので、最初は不安でした。
でも、人と関わることが好きなこともあって、接客に慣れるにつれて販売がとても楽しくなってきたのを覚えています。
—-一番のやりがいは何ですか?
お客様に喜んでいただけることです。
よい買い物ができたと何度もお礼を言っていただけることも多く、感謝するのはこちらなのに、と恐縮いたします。
「いい店員さんから買い物できて良かったわ!ありがとう!」と逆に感謝されるときは販売冥利につきますね。
—-今後の展望はありますか?
一般社団法人日本皮革製品メンテナンス協会の「レザーケアマイスター」試験に合格し、レザーケアマイスターに認定を受けましたが、今後もこのような専門分野の資格を取得していきたいです。
ご購入を検討されているお客様に革の特徴やお手入れの方法など的確にアドバイスできれば良いなと思います。
—-ご自身の生活のなかで、物を大切にするために習慣としていることはありますか?
「一寸の虫にも五分の魂」という言葉を大切にしています。
何にでも魂が宿っていると考えていて、扉1つでもそっと閉める、商品なども丁寧に扱うなど、ほんの細かな習慣です。
—-お忙しい毎日だと思いますが、日々の暮らしで、リフレッシュ方法や心がけていることはありますか?
「早く起床して、有意義に」とかっこつけたいところですがゆっくり起きています。
スーパー銭湯が好きなので、アロママッサージを受けたりして、たまの贅沢を満喫しています。
—-靴は何足くらい持っていますか?また、好きな靴のブランドはありますか?
30足ぐらいでしょうか?
スニーカーですと、New Balance(ニューバランス)やle coq sportif(ルコックスポルティフ)が履きやすくて好きです。
パンプスはマルイのオリジナルブランドがお気に入りです。
お気に入りのポイントは、私の足に合っているのかとてもラクなことと、シューズの飾りが取り外しできるので、
シーンを選ばず履きやすいんです。
—-日根野谷さんの1番お気に入りの靴、レザーアイテムは何ですか?
お気に入りの理由や、思い出、またその靴にまつわるエピソードがあれば教えてください。
CIMABUE(チマブエ)のシュリンクレザーの名称入れです。
初めて名刺をもらったということと、大切な人からいただいたということもあり。大切にしています。
—-普段、靴、レザーアイテムのお手入れはしていますか?
気になったときにブラッシングするくらいなのですが、この機会にお手入れを頑張ろうと思います。
—-靴やレザーアイテムについてお悩みなどはございますか?
何年も履かずに靴箱に眠ったままの靴を久々に出したら、革が完全に劣化していました。
そのときに定期的なお手入れの必要性を実感しました。
—-日根野谷さんの靴の保管や靴箱のレイアウトなど、こだわりをお聞かせください。
保管場所に困ることもある、靴の外箱からすべて出しています。靴箱のレイアウト模索中です。
—-足元やファッションでこだわりはありますか?
特にこだわりはなく、好きなものを着用することが多いです。
あえて一つ挙げるとしたら、靴とバッグの色は合わせるようにしています。
日根野谷さん、本日は貴重なお話ありがとうございました。
サックスバー泉南店公式Instagram @sacsbar_sennan
ムートンブーツのお手入れ方法 起毛革もケアしよう
こんばんは、靴磨き女子部です。
末端冷え性の私は、冬越えに不可欠なムートンブーツを今季も愛用中。今回はムートンブーツのケア方法についてのお話です。
|お手入れに使用するアイテム|
ステップ1|ホコリ落とし
まずはラテックス&スプラッシュブラシを使い、ブーツ全体を毛並みに沿ってブラッシングして、ホコリや汚れを落とします。
発砲ゴムで作られたブラシは、汚れを吸着しながら毛並みを整えます。ムートンのように毛足の柔らかい起毛革は、ワイヤータイプのブラシを使うと毛が抜けてしまうこともあるので、このように柔らかいブラシがおすすめです。
◎ポイント
毛並みは触ってみて、色が濃く流れる方向です。
白っぽくなるのは、毛が逆立った状態。
汚れがついている場合は、生ゴム側でこすって落とします。
消しゴムと同じようにやさしくこすります。
ステップ2|色を蘇生
乾燥や擦れにより色が色抜けしている場合は、スエードヌバックトリートメントを吹きかけます。
スエードの補色剤はそれぞれのカラースプレーやリキッドタイプもありますが、ペールトーンやナチュラルなカラーはなかなかないですよね。スエードヌバックトリートメントは無色のミストタイプなのでどんな色にも使用可能の優れものです。
◎ポイント
色抜けしている部分だけでなく、全体に吹きかけるときれいに仕上がります。
ステップ3|栄養補給と防水
トリートメントがしっかり乾いたら一度ブラッシングして毛並みを整えます。
仕上げにスエードカラーフレッシュを全体に吹きかけます。天然成分のラノリン配合のスプレーで、起毛革に栄養と柔軟性を与えるスプレーです。定期的に使用すると、色あせや汚れも防いでくれます。
◎ポイント
30㎝ほど離して全体に吹きかけると、ムラなく全体にかかります。近くでスプレーしてしまうと、シミになる可能性があります。
ムートンブーツも定期的な簡単ケアできれいな状態を保てるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
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【ブーツのムレ・ニオイ対策】消臭・除菌スプレーの使い方のコツ。
お気に入りの靴を大事に、長く履きたい。靴のお手入れが必要なのは、わかってはいるけど、 実際にどのようにお手入れしたらよいいのだろう? というご相談を多くいただきます。“靴や革製品のお手入れ”のお悩みを靴磨き女子部がリアルにお手入れする作業例をご紹介する「シューケアレシピ」シリーズです。
今回は、消臭・除菌スプレーの使い方について。
「使い方」と聞くと、ただスプレーするだけでしょ?と思われるかもしれません。スプレーすることには間違いありませんが、ちょっとしたコツで、靴の中全体にしっかりと消臭・除菌効果をいきわたらせることができます。
今回使用する、消臭・除菌スプレー
植物由来の消臭剤、スーパーピュリエールが配合された消臭・除菌スプレー。イヤな臭いや雑菌を「中和」させて、靴の中を快適に保ってくれます。香りでごまかすことの無い、無香料なところもおすすめポイントです◎
消臭・除菌スプレーの使い方
|消臭・除菌スプレーをよく振る
|| 靴を逆さまに持ち、靴の中にスプレーを入れる
スプレーを靴に吹きかける際、地面に置いたままの状態でスプレーをするとカカト部分にスプレーが集中してしまい、全体に成分をいきわたらせることができません。特に足首部分の長いブーツは、より行き届きにくいですよね。
つま先までしっかりとスプレーをいきわたらせるコツは、
“靴を逆さまに持つ“
です。
靴を逆さまに持ち、靴の中にスプレーを入れて吹きかけます。そうすることで、届きにくいつま先部分までしっかりと消臭・除菌ができます。
まとめ
小さなコツですが、いざやってみると違いがよく分かります。しっかりと靴の中全体にスプレーを吹きかけて、一日履いた靴を消臭・除菌スプレーでさっぱりさせましょう。
靴の中のムレ・ニオイ対策に、ぜひお試しください。
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先輩に磨いてもらった靴がシューケアの原点(ハンズ新宿店 阿部真生さん)
靴磨き女子部が様々な職種で活躍する女性にインタビューするシリーズ。
今回はハンズ新宿店6階フロアにあるシューケア用品のご担当をされている阿部 真生(あべ まお)さんにお話を伺いました。
ハンズ新宿店 阿部 真生 さん
阿部さんはハンズ新宿店で、シューケア含め革製品の全般のお手入れ方法のご相談、ご提案や実演を交えた接客をされています。
ーこのお仕事をするようになった経緯を教えてください。
(ターニングポイントとなった出来事や、影響を受けた物などがあれば教えてください。)
お給料で初めて自分で買った革靴を当時の先輩がきれいに磨いてくれて、それをきっかけに自分でもやってみたいと思って勉強を始めました。
そのあと担当商品の入れ替えのタイミングがあり、シューケアの担当になりました。
ーご自身のお仕事の、一番のやりがいは何ですか?
革靴が好きな方や、これからお手入れを始めてみたい方とお話をした後に「ありがとうございます!」と言って自分が紹介した商品を選んでいただけるとやはり嬉しいです。
ー日々のくらしの中で心がけていることはありますか?
今まで考えたことがあまり無かったのですが…『無理をしない』でしょうか..
ー靴は何足くらい持っていますか?また、好きな靴のブランドはありますか?
15足ほどで、一番持っているのはBIRKENSTOCKです。
「LALAMIE」が一番好きで、色違いで3足持っています。
Parabootも丸みのある形が可愛らしく、革靴でもカジュアルに使えるのが良いと思います。
甲に飾りのあるデザインが好きなので「VOGUE」や「NYONS」、「ORSAY」は心惹かれます。
ー1番のお気に入りの靴、レザーアイテムは何ですか?
お気に入りの理由や、思い出、またその靴にまつわるエピソードがあれば教えてください。
BIRKENSTOCKのLARAMIEライトブラウンです。先ほどの質問でもお話しした初めて買った革靴です。まさに「シューケア、革靴人生の始まりの靴」です。
それとJOSEPHCHEANEYのKISDONGVバーガンディ。ずっと同メーカーのCAIRNGORM2Rが好きでウィメンズモデルを出してほしいなと思っていたら発売され、即決で買いました。色合いも革の表情も大好きで、手持ちの中で唯一名前を付けました。笑
ー「シューケア、革靴人生の始まりの靴」 、良い響きですね。
初めて買った革靴がBIRKENSTOCKのLALAMIEライトブラウンと思い入れの一足になられたと思うのですが、この革靴の購入の決め手になったことや、まつわるエピソードがありましたら教えてください。
昔からBIRKENSTOCKのサンダルは愛用していたのですが、
たまたまショップに行ったときに見かけた「LALAMIE」のデザインに一目惚れして買いました。
なので買った当時はお手入れの知識などは全くなく、周りの人たちに色々教わりながら育てた一足です。
ー普段、靴、レザーアイテムのお手入れはしていますか?
また、ケアのこだわりがあれば教えてください。
お手入れしています。
プライベートでケアをするときのこだわりは、クリームを塗るときに、布やブラシを使うのではなく「手」で塗っていることです。革の感想状態に合わせて、手で塗り加減を調整しています。
また、 靴であれば豚毛ブラシ・乾拭きは一番入念にかけるのがお手入れのこだわりです。
ー阿部さんのおすすめのクリームなどがありましたら教えてください。
ハンズ×M.モゥブレィ シューシャインクリームがおすすめです。
今までの靴クリームの「固い」、「溶剤臭い」などといった靴クリームの概念を払拭するようなクリームだと感じています。
傾けると流れるぐらいの柔らかいクリームは革の上でもとても伸ばしやすいんです。また、化粧品でも使用されるオイルが入っているので、しっかりと革の保湿ができることに加え、磨きあがりのツヤがばっちり出る「いいとこどり」ができる商品です。
ーご自身の靴の保管や靴箱のレイアウトなど、こだわりをお聞かせください。
これといったこだわりはないのですが保管方法として、帰宅後はすぐにシューキーパーを入れます。
革は湿気・水分が抜ける時に形が決まるので、私は帰宅後すぐに入れて履きシワを伸ばした状態で湿気を飛ばせるように、その習慣が身につきました。
ー足元やファッションでこだわりはありますか?
最近は柄物や単色でも編み目があるような靴下を選ぶことが増えました。
ーおすすめの靴やアイテム、または挑戦したい靴やアイテムを是非ご紹介ください。
コードバンはやっぱり永遠の憧れですが、ヌメ革の小物を自分でアメ色に育てるのもやってみたいです。色々な事に挑戦してこれからも知識の引き出しを増やしていきたいです。
ー阿部さんのコードバンに対する印象やどのような部分に憧れがあるのかを教えてください。
しっとりとしたコードバン特有のツヤは「革のダイヤモンド」と言われているように、繊細な素材なので本当にケアが好きな人じゃないと持てない印象があります。
また、近年の原皮の価格高騰の影響で金額的に手が届きにくいのもあり、一度は履いてみたい憧れの靴です。
ーコードバンはやはり革靴好きには避けては通れない憧れですね。
最後に阿部さんの今後の展望についてお聞かせください。
「ここのお店の方と話したい!」と思ってお越し頂けるようにこれからも日々、シューケアの勉強をしていき、お客様のご要望やお悩みに寄り添える販売員でいられるようにしたいです。
ーシューケアのこだわりや、おすすめのクリームなど参考にしやすい情報をありがとうございました。
「シューケア、革靴人生の始まりの靴」、とてもいい言葉です。
初めて購入された革靴をケアして、大切にされている阿部さんの革靴に対する思いが伝わりました。
阿部さん、本日は貴重なお話をありがとうございました。
手でしか出来ない靴作りの「意味」を感じ取れたときが、喜びの瞬間【kisakishoes】木佐木 愛さん
靴磨き女子部が様々な職種で活躍する女性にインタビューするシリーズ。
今回は神奈川県横浜市にある手製靴工房kisakishoes (キサキシューズ)の木佐木 愛(きさき めぐむ)さんにお話を伺いました。
—- 現在のお仕事内容を教えて下さい。
小さな靴工房の製靴業を一人で行っています。
お客様の足に合わせ、左右それぞれの木型からお作りする注文靴のほかに、靴作り教室、個展、革を使った小物や履物やベビーシューズのワークショップ、など手作り靴に関するさまざまな活動をしています。
— キサキシューズさんのInstagram @shoe_poetry(https://www.instagram.com/shoe_poetry/)も拝見していると、色彩豊で唯一無二なデザインの靴たち、とても心が踊りますね。
—- 今のお仕事に至った経緯を教えて下さい。
大学を出て、突然「そうだ靴職人になろう!」と閃きました。
教えることにも興味があったので、学び始めた当初から、お教室の開催も視野に入れていました。
大学時代は三原康弘さんやパトリックコックスなど、洋服のデザイナーと同じように、若い靴デザイナーが脚光を浴びていて、そういった気配を捉えた雑誌なども面白かったし、無意識に影響されていたかもしれないですね。
靴の世界は自分にとって全くの未知で、ワクワクする分野でした。製作する上で影響を受けたのは、靴そのものよりも 絵画や映画など、別の文化圏な気がします。
—- 靴工房を運営されているなかで、一番の「やりがい」や「喜び」を感じする瞬間はどんなときですか?
手でしか出来ない靴作りの「意味」を感じ取れた時はうれしいですね。
例えば、注文靴の場合、お客様がご自身の足の形を受け入れ、ご自身の足の木型からできた靴を、日々に必要な当たり前の存在として過ごして下さっているとき。靴づくりの教室では、生徒さんがご本人に一番似合う靴を作って、笑って履いていらっしゃるとき。そして、自分の時間の中では、作ろうとイメージしたものの、「斜め先の物体」が出来上がったときです。
—- 「斜め先の物体」が出来上がったときとは?
靴というのは構造上、その場のヒラメキや思いつきをデザインに乗せて行くのは難しいのですが、自分の創作の過程でずっと思っていたのは、制作気分や勢いを乗せた靴、なおかつ歩ける靴、が作りたい、ということです。
頭の中にあるイメージに向かって手を動かしているとたまに、思っていたのとは違うけれど思いがけない面白さが出てくることがあり、それが楽しいです。デザイン画を描いてそこに向かう、という靴作りはオーダー靴では必要な制作過程です。しかし、到達地点がデザイン画を超えることはありませんが、一方でそのような靴作りの面白さとはまた違った、靴作りもあると思っています。
—- 足元やファッションについて。どのような靴やファッションが好きですか?
心地よさにプラスして、ふと下を向いた時に楽しい気持ちになる服や靴が好きです。
靴は、分からないくらい沢山所持していますが、ちゃんと履き回しているのは15足くらいですかね!
古着屋やミュージアムなどで見る古い靴、古今東西の手製靴にドキドキします。
—- 革靴にまつわる思い出深いエピソードはありますか?
幼少期に母に買ってもらった黒い革のワンストラップシューズは、自分にとって靴が特別になった原点の1足だと思います。いまだ、ワンストラップシューズには強い憧れがあります。大切な思い出です。
—- 靴やレザーアイテムのお手入れについては、どのように感じていますか?
靴はブラッシングとクリームでケアして、ワックスで光らせ過ぎないお手入れが好きです。M.MOWBRAYのクリームは工房にも常備していて、お客様にもオススメしています。
お客様や生徒さんのお話を伺うと、女性は特に靴磨きのお手入れをする習慣がない方が多いと感じているので、ビジネスシューズ以外の革靴でもいかに簡単に自分でお手入れできるかを、難しくならないように、道具を含めてお手入れ習慣の入り口を作りたいです。
あと、靴を保管するときは、服の衣替えと同じく、シーズンごとに履く靴はしまいこまないで、目に入るように並べるようにしています。靴をすぐに履けるので、新しい組み合わせなどを試しやすいです!
—- ご自身の生活の中で、物を大切にするために習慣としていることはありますか?
断捨離ブームに惑わされないことです。自分の”好き”を信じるようにしています。
— おすすめの靴やアイテム、または挑戦したい靴やアイテムを是非ご紹介下さい。
夏の毎年の楽しみに、賑やかで新しいサンダルシリーズを製作しています。
自分自身も、革の心地よい感触を感じながら、明るい足元をとっかえひっかえ楽しみたいです!
— 靴作りをとおしてさまざまな活動をされている kisakishoesさん。その中で、ベビーシューズ制作のワークショップ、個人的にもとても興味があります。自身の子ども用にはもちろんですが、知人や家族へ想いをこめた贈り物ができそうですよね。
— 今後の活動もInstagramなどから楽しみに拝見させていただきます。木佐木さん、貴重なお話の機会をありがとうございました。
—-下記HP掲載情報
Kisakishoes HP
教室&オーダー@kisakishoes_kisaki
https://www.instagram.com/kisakishoes_kisaki/
日々の創作@shoe_poetry
https://www.instagram.com/shoe_poetry/
【革靴】奈良の靴|KOTOKA【お手入れ方法】
お気に入りの靴を大事に、長く履きたい。靴のお手入れが必要なのは、わかってはいるけど、 実際にどのようにお手入れしたらよいいのだろう? というご相談を多くいただきます。“靴や革製品のお手入れ”のお悩みを靴磨き女子部がリアルにお手入れする作業例をご紹介する「シューケアレシピ」シリーズです。
今回お手入れするのは、奈良の靴「KOTOKA」です。
KOTOKA(コトカ)とは?
奈良は日本有数の革靴産地。紳士靴向けの革靴においては東京、浅草地区に次ぐ国内第二の生産規模を誇っています。その、奈良県の革靴メーカー7社で共同開発した新しいタイプの革靴がKOTOKAです。すべてメイドイン奈良です。
奈良の靴 KOTOKA詳細については、下記HPよりご覧ください。
https://nara-shoes.jp/
KOTOKAの魅力とは?
素材はよりすぐりの一枚革を使って、シンプルなデザインで作られています。一枚革がやさしく足を包んでくれるので、履き心地もよい革靴です。自然な肌目の日本の革をセレクトし、素朴で味わい深い表情を生かしています。奈良のような落ち着きと安らぎを感じる靴ですね。
靴磨き女子部スタッフが履いて実感した、“5つの魅力”はこちら。
1|厚手の、しかししなやかな革で、アンライニングで作られているので、足への馴染みがとてもよい
2|履き続けることで革に自然なシワやキズが刻まれ、馴染んだ革が味わいのある表情に育つ
3|厚手の革なので耐久性も高い
4|汗を吸ってくれるので、裸足で履いても快適
5|足に吸い付くようなフィット感。革靴でありながら、スニーカーのような履き心地
そして、履くほどに、革の表情が深く、変化していくところも魅力です。革の経年変化(エイジング)を楽しめる革靴です。
KOTOKAの革靴のケア方法
KOTOKAに使用されている日本の革はオイルがたっぷりと含まれた「栃木レザー」、蝋を芯まで染み込ませた「たつの蝋引きレザー」、茶芯の「姫路丘染めレザー」といった個性的な革です。
オイルやワックス分が長い間革に留まっているのが特長で、頻繁に靴クリームやオイルを塗ったりする必要はありませんが、汚れた場合や革の表面に艶がなくなってきたら都度お手入れをすることをおすすめいたします。
【使用するアイテム】
お手入れ方法
▢履いたあとには、ブラッシングを
日々のお手入れでは、ブラシを使ったお手入れをしましょう。馬毛の靴ブラシを使用して、靴に付着したホコリを払っておきます。
▢靴クリームで栄養補給・艶出し
革の表面の艶がなくなってきたら、靴クリームを塗りましょう。
靴クリーム、M.MOWBRAYシュークリームジャー(無色)を、ペネトレィトブラシで塗ります。使用するクリームの量は、片足米粒2-3粒目安です。
▢ブラシで磨く
サノハタブラシ(豚毛) で、全体を磨きます。ブラシで使用している豚毛は、コシのある毛質。豚毛のブラシでブラッシングすると、靴クリームが革への浸透していき、艶も出ます。
KOTOKAの革靴は、防水スプレーは不要です。
オイルやワックス分がたっぷり浸透している革なので、水濡れにも強いくて、少しの雨でも、大丈夫なのはとても心強いです。特に「たつの蝋引きレザー」は蝋を芯まで染み込ませた革なので、水にとても強く、雨の日にも安心して履いていただける革靴です。
ただし、「栃木レザー」の、ナチュラル、キャメルといった明るい色のものに限っては、びしょびしょになってしまいそうな雨模様の日に履くのは、部分的にシミができてしまう可能性もありますので、避けるのがよいと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか?
KOTOKAの革靴は、他の革靴ではなかなか使われない、個性的で耐久性のある良質なレザーが採用されているので、お手入れしすぎずとも長く履いて、経年変化が楽しめることもKOTOKAの魅力のひとつです。
FANS.エキュートエディション新橋店では、KOTOKAの革靴の試着体験ができるサンプルをご用意しております。ご興味ある方はぜひ、ご来店ください。
それでは、次回のシューケアレシピもお楽しみに。
“0”から突き詰めた最高の靴磨きで、お客様の笑顔を創りだす【東急ハンズ岡山店】髙原 双絵さん
靴磨き女子部が様々な職種で活躍する女性にインタビューするシリーズ。今回は東急ハンズ岡山店シューケア用品のご担当をされている髙原 双絵(たかはら ふたえ)さんにお話を伺いました。
高原さんは、シューケアマイスターとして東急ハンズ岡山店で、シューケア含め革製品全般のお手入れ方法のご相談、ご提案や実演を交えた接客を担当されています。
―現在のお仕事をするようになった経緯を教えて下さい。
昔からDIYやクラフトで何かを作ったり直したりすることが好きで、はまると突き詰めたがる性格でした。8年前にシューケアの担当になったときは、知識がなく右往左往することが多かったのですが、色々なクリームを使ってみたり、クリーナーの実験を行ったりしているうちに気づいたら靴が増え、クリームが増え、ブラシが増えていました。もっと突き詰めて知って行きたいと考えている時に社内でシューケアマイスターの公募があり2回目で合格し現在に至ります。
―シューケアマイスターとしてお仕事する中で、嬉しかったエピソードはありますか?
対応させて頂いたお客様がご自身でケアをした鞄や靴をもってご来店頂いた時や、新しい靴の相談に来て頂いた時です。 以前、「明日卒業式なんだけど、娘の靴がボロボロで…」と持ち込まれたお父様が思い出深いです。
靴はくたびれて色が抜けていましたが、ケアしたらまだまだ履ける状態でした。購入いただいたケアセットで一緒にケアをし、きれいになった靴を見て「卒業式が終わったら捨てようかと思っていたけど、まだまだ履けそうだなぁ」と言って頂きました。後日娘さんと一緒に再来店され「靴が汚いのはわかっていたけど、どうしたらいいかわからなくて放置していた靴がきれいになって本当に嬉しかった」と。
お客様に喜んで頂けた事、これから歩んでいく一歩の手助けが出来た事が本当に嬉しくこれからも喜んで頂けるような接客が出来たらなと思っています。
―心温まるエピソードですね。
きれいに変わることを諦めかけていたお二人にとっては、本当に嬉しい出来事だったんでしょうね!人生の中でも記憶として残る大事な卒業式。きっとお父さんも娘さんも晴れやかな気持ちで迎えられたんではないでしょうか。
―今後、お仕事についての展望はありますか?
シューケアのワークショップで東急ハンズ主催ではないワークショップに呼んで頂き、ワークショップをおこなった際に「どこでシューケア用品を売っているのか、どうしたらいいかわからない」という声をよく聞きます。なので、もっとシューケアを知って貰うことが1番の目標で、メイク用品を選ぶようにシューケアアイテムを楽しんで選んで貰える場所にしていきたいと思っています。
―髙原さんのファッションに関するお話を教えてください!靴は何足くらいお持ちですか?好きなブランドはありますか?
革靴は20足持っています。Church‘s(チャーチ)やchausser(ショセ)の靴の形が好きで気づいたら増えています。
お気に入りはChurch‘s(チャーチ)のバーウッドヒールとDr.Martens(ドクターマーチン)のサロメです。ヒールが高い靴は履くと気合いが入るので気に入っています。これからが楽しみな靴はchausser(ショセ)のナチュラルコードバン です。なかなか我儘な靴ですが飴色になるのを楽しみに可愛がっています。可愛がりすぎて履けないのが悩みです。
―新たに靴や服を迎え入れるときに、意識していることがあったら教えてください。
自分の好きなファッションを長く楽しむために本当に好きなアイテムを選ぶようにしています。好きなアイテムだとやはり大事にしたくなるので、大事にしたいか問いかけるようにしています。
―靴や洋服を大切にするために習慣としていることはありますか?
面倒くさくなる前に、勢いでお手入れをやってしまうことです。帰って一息ついてしまうと動けなくなるので、靴にブラッシングし、除湿剤を入れ、上着に洋服ブラシをかけるまでは何も考えないで勢いで出来るようにしています。動線にケアするものを配置しているのが、習慣として続けられているポイントです。ほこりだけは払って置くと、トラブルが起きても最小限で抑えることが出来るので、毎日1分でできるケアを大切にしています。
―靴磨きをするときのおすすめグッズや方法について教えてください。
服や季節によってクリームを使い分けて、服の印象と靴の印象を合わせるようにしています。冬はツヤが強くしっとり仕上がるクリーム、夏はさらりとマットに仕上がるクリームでケアしています。
靴クリームでは昔からENGLISH GUILD(イングリッシュギルド)が好きです。ぎらつき過ぎない強いツヤ感と保革された革のしっとりした仕上がりがお気に入りです。使用したことがない方が多いのですが、名品なのでぜひ使ってみていただきたい靴クリームです。
あとは、どんなに面倒でも、ほこりだけは落とすことです。ひと手間かけるだけで後々のケアが楽になるので、まずはブラッシングから初めてみることをお勧めします。たまに行うサプライズより、毎日のささやかな気遣いが大切です。
―髙原さんの靴の保管や靴箱のレイアウトなど、こだわりをお聞かせ下さい。
以前カビを発生させてしまってから、2週間に1度は靴箱の中の空気を入れ替えて湿気を飛ばすようにしています。靴箱が湿気やすい場所にあるので、半年に1度はM.MOWBRAY プレステージ「モールドクリーナー」で靴箱の中を拭いてカビと戦っています。
―おすすめの革靴やシューケア用品はありますか?
「革靴って重い」と感じたことがある人には、SPACE CRAFT(スペースクラフト)革靴の馬ヌメをおすすめします。スニーカーのような軽さ、革の足なじみの良さを体験できる一足です。さらにヌメのエイジングも楽しめるので革靴の良さを楽しめます。
おすすめのアイテムは色々ありますが、長く使える馬毛のブラシが、最初はおすすめです。
私が使っている馬毛ブラシは、ずっと平野ブラシです。少し持ち手が反っているので手が動かしやすく疲れにくく、毛にハリがあるので素早くほこりが落とせるので面倒くさがりな私にぴったりです。
平野ブラシ×M.MOWBRAY のブラシシリーズは、今では廃盤となってしまったため、これから買うならSANOHATA BRUSH(サノハタブラシ)か東急ハンズオリジナルブラシが持ちやすいのでおすすめです。
―お忙しい毎日だと思いますが、日々の暮らしで、リフレッシュ方法や心がけていることはありますか?
休みの日は猫とほとんどの時間を過ごしています。のびやかに寝ている猫を見ている時間が一番癒されます。最近はレンガの階段を作ったり、色々とDIYもしたりしています。居心地の良い空間を作ってのんびり猫とコーヒーを飲んでいる時間が良いリフレッシュになっています。
あとは、心を空っぽにする時間を作ること。仕事や生活も趣味も追いすぎると追われて疲れてしまうので、いっぱいいっぱいになる前に一度空っぽにして、取捨選択をするように心がけています。
―靴磨きのおすすめグッズや方法など、ライフスタイルにも取り入れやすい情報をありがとうございました。
「どんなに面倒でもほこりだけは落とす!」毎日のひと手間が、後々のお手入れを楽にする。シューケアマイスターからのお言葉はズドンと心に響きました。
髙原さん、本日は貴重なお話をありがとうございました。
東急ハンズ岡山店では、シューケアイベントに関しては不定期で開催されています。イベント情報は下記のホームページにてご案内されています。是非、定期的にチェックしてみてください。
東急ハンズ岡山店HP https://okayama.hands.net/
東急ハンズ岡山店Twitter https://twitter.com/Hands_Okayama
【お客様との会話の中で生まれる喜びと探求心を大切に】株式会社プレステージシューズ 川野 舞さん
靴磨き女子部が様々な職種で活躍する女性にインタビューするシリーズ。今回は、株式会社プレステージシューズで販売とサービスメンテナンスをご担当されている、川野 舞(かわの まい)さんにご自身のお話と、トレーディングポスト銀座店のご紹介をしていただきました。
トレーディングポストは、1984年に「日本に知られていない海外の優れた靴を紹介するセレクトショップ」をコンセプトにスタートしました。
「レザーシューズを履く文化を日本に定着させる」「時代と共に進化する革製品の今を積極的にご紹介する」提案型セレクトショップです。 『Crockett&Jones』『Tricker’s』といった、知る人ぞ知るOEMメーカーをいち早く日本にご紹介。その後も『CARMINA』や『GAZIANO&GIRLING』など世界各地の良質なレザーシューズ及び周辺アイテムの展開をおこなっています。さらに、集積されたノウハウを最大限に生かしオリジナルシューズの開発につなげています。
フィッティングの面においては、人に個性があるように足型にも感覚にも個性があります。お客様一人一人と誠実に対話させて頂き、足型のみならずお客様のライフスタイルに合わせた靴選びやフィッティングのお手伝いから、ご購入後のリペア、メンテナンスまで、ご要望に寄り添ったご提案をおこなっています。
そして、レザーシューズや、それにまつわる文化をお伝えすることで、みなさま一人一人の生活をより豊かなものにするよう、「本当に良い靴」を見つけることができるセレクトショップを目指していきます。
― 川野さんが、今のお仕事をするようになった経緯を教えて下さい。
元々は業界紙専門の新聞社で事務職をしていましたが二十代半ばで接客販売の仕事へ転向しました。内向的な性格を変える為の荒療治的な転職でしたが、おかげさまで様々なご縁をいただく機会も増えました。(株)プレステージシューズへ入社してからは、渋谷の路面店や百貨店の紳士靴売り場で革靴の販売を担当させていただいております。
― 路面店や百貨店など売場でのお仕事を通して、川野さんの一番のやりがいは何ですか?
購入後の再来店時や修理後のお磨きをかけた靴に対して、お客様から感謝を伝えられた時にやりがいを感じます。また、接客の中でお客様が徐々に心を開いてくださるのがわかった時も嬉しいです。
都内数店舗に配属経験があるのですが、全部のお店にお買い物に来てくださるお客さまもいらっしゃり、とてもありがたい限りです。
革靴歴の長いお客様のお話を伺えるのは面白いですし、知識欲を刺激されます。革靴は奥が深すぎてまだまだ知らないことが多く、勉強しがいがある点もやりがいに繋がっています。
― トレーディングポストさんではたくさんの靴を取り扱われていますが、川野さんの好きな靴のブランドはありますか?
お客様へ取扱ブランド靴のおススメをするとき、お客様と一緒に靴を選ばせていただいているときなど、次々に良いところばかり見つかるので全部好きと言えます。
トレーディングポストオリジナルやクロケット&ジョーンズ、カルミーナ、オリエンタルもそれぞれ素敵ですが、あえて好きなブランドとして選ぶなら、サンダースとアレンエドモンズでしょうか。おおらかでふくよかな作りが個人的に好みです。
履いていて褒められることが多いのはカルミーナなので、もちろんカルミーナも好きです。一見すると女性的な雰囲気があり可愛いのですが、履くと「カッコイイ」と言っていただけるしっかりと作られた靴です。
― 川野さんの一番のお気に入りの靴、レザーアイテムは何ですか?お気に入りの理由や、思い出、またその靴にまつわるエピソードがあれば教えて下さい。
トリッカーズのカントリーブーツです。
履き始めは固くて痛かったのですが、M.MOWBRAY(エム・モゥブレィ)のリッチデリケートクリームをメンテナンス時や履くたびに塗り込んでいたらすごく柔らかくなり今や手持ちの中でいちばん楽に履ける靴になりました。
趣味の登山で、1000m以下の山ならトリッカーズを履いて割と荒く登っています。しかし革がしなやかになっているせいなのか、目立つキズがあまり付いてないな、と最近気づきました。
サイズ感など全体のバランスを見ることです。体型的に市販の服のサイズが合わないこともあるので、よくリサイズして着用しています。ミシンの直線縫いだけで出来る範囲の簡単な服は作ることもあります。
深く考えた事はなかったですが、手持ちの服が簡単な刺繍を施したりチャームを足したりと、リサイズ以外にも少し手を加えてから着ているものが多いことに気づきました。このようなところはこだわりと言えるかもしれません。
気を抜くと好きな物を詰め込んでゴチャゴチャしがちなので、なるべく仕上がりがシンプルに見えるように気を付けています。
足元は個人的にボリュームがあった方が見た目にも履き心地的にも安心するので、靴はやや楽なサイズを選んで調整して履くことが多いです。プリンセスハーフやレザータンパッドなどのインソール(中敷き)が、とても便利なので活用させていただいております。
― 普段、靴、レザーアイテムのお手入れはしていますか?
自分の靴に対してはもちろんですが、お店でお預かりした修理靴の仕上げにサービスでお磨きをかけてお返ししているので、靴をお手入れする回数は多い方だと思います。
靴の状態を見て最善の方法を選んで磨いていくと、使い込まれた靴が生まれ変わったように綺麗になっていく過程は見ていて楽しいです。磨き終えた修理靴はお渡しの際に喜んでいただけることも多く、嬉しい満足感に繋がる好きな作業のひとつです。
メンテナンスする上で、磨くと綺麗に応えてくれる状態に革が保たれていることは理想的なので基本のケア方法を革靴ご購入の際にお伝えしています。
【好きなケアアイテム】
・M.MOWBRAY プレステージ リッチデリケートクリーム(写真左)
仕上がりの理想により使い分けますが、革靴をより履きやすくし、潤いを持たせるために出番が多いクリームです。
・パーフェクトナチュラルクリーム(写真右)
トレーディングポストオリジナルで作っていただいているクリームです。革に優しく浸透しているのが分かります。香りも良く、気持ち的にもより丁寧に靴磨きが出来るので好きです。艶の出方が上品な点もポイントのためオススメです。
・SANOHATA BRUSH(豚毛)
お店でも使っています。使い込んだものはブラシとしてしっかり育っているので、都度クリームを足さなくてもサッとひと磨きで靴に艶が蘇るのが面白いです。
― おすすめの靴やアイテム、または挑戦したい靴やアイテムを是非ご紹介下さい。
トレーディングポストではメンズシューズをたくさん扱っていますが、選び抜かれたレディースシューズのご用意もあります。
スエードやエキゾチックレザーはケア方法が気になるところですが、そこは定期的にお店で開催させていただいているR&D靴磨きイベントで疑問は解消されると思います!
トレーディングポスト銀座店では次回10月に開催を予定しておりますので、銀座へお越しの際は是非お立ち寄りください。
これら以外にも、トレーディングポストでは展開店舗限定でガジアーノ&ガーリングやエドワードグリーンなど、革靴好きな方に自信を持ってオススメできるブランドのレディースモデルも特別にご案内できます。
とても希少な数量のご用意なのでご興味ある方は是非お問い合わせ・ご来店をお待ちしております!
ー 川野さん、本日は貴重なお話をありがとうございました。
ぜひ、レディースの革靴や新作も豊富に揃っているトレーディングポスト銀座店に行ってみてください。
トレーディングポストレディース公式Instagram @tradingpost_ladies
トレーディングポストオフィシャルInstagram @tradingpost_official
台風シーズン前にそろえておきたい!ジメジメ湿気・カビ・雨対策アイテム3選
こんにちは。靴磨き女子部です。
どんよりジメジメの天気が続いたり、晴れたと思ったら急に土砂降りの雨が降ったり、移り変わりの激しいこの季節。
湿気・カビ・長雨など、この時期ならではのちょっとした悩みの種が増える方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はどんよりムードとおさらばできるかもしれない!?、そろえておきたい“お困りごと対策グッズ”を紹介します。
①ジメジメ湿気対策
靴箱など、風通しがよくない密閉された空間には湿気がたまりがち。扉を開けた時に、「あれ?なんかジメジメしてるかも!?」と気づいたときが対策のチャンスです!
置くだけ・靴に入れるだけで湿気を吸収するグッズ
スニーカードライの主成分である【無水塩化カルシウム】が、空気中の水分(湿気)を吸い取る化学反応を起こします(=潮解)。
取り込まれた水分はゲル化し、再び放出されることはありません。この仕組みをうまく利用することで、効率よく、しかも素早く吸湿できるのです。
さらに、スニーカードライには消臭・抗菌・抗カビ効果もあります。
また、「雨に濡れた靴をできるだけ早く乾かしたい!」という時にも活用することができます。
【濡れた靴をできるだけ早く乾かす方法】
①靴の水分をできるだけ拭き取ります。
②片足に1つずつ、スニーカードライを靴の中に入れます。
③靴をポリ袋等で密閉します。
②カビ対策
気温と湿度の上昇と共に発生確率が高まるカビ。
大切な靴にカビが生えていたら…とてもショックですよね。
そこで、カビは前予防がオススメです。
ツーンとした刺激臭がしない!有機ヨードを使用したカビ除去剤
うがい薬や消毒剤としても使われている【有機ヨード】。ヨードは海藻などに含まれている天然成分です。殺菌力、再発を防ぐ強い持続力が特長で、カビ予防としても使うことができます。またカビ除菌ミスト特有の刺激臭が無いのもオススメポイントです。
③長雨対策
雨対策のグッズとして店頭に多く並んでいる防水スプレー。
種類がたくさんありすぎて、どれがいいのか悩んでしまう、という方にぜひ一度お試しいただきたいスプレーがあります。
品評誌で高評価連発!殿堂入りした防水スプレー
品評雑誌MONOQLOで殿堂入りした防水スプレーです。
フッ素配合のプロテクターアルファは、こまかな粒子が繊維1本1本をコーティング。通気性を保ちながら雨や汚れを弾くことができます。
靴だけでなく、幅広い素材に使用することができるため玄関や会社に1本置いておくと強い味方になります。傘をさしていても濡れやすい、カバンやズボンのすそにも使うことができます。
いかがでしたか?
お天気が不安定なこの季節ですが、少しでもカラッと、さわやかに過ごせるお手伝いができたらうれしいです!