SHOECARE RECIPE
SHOE CARE RECIPE|靴クリーム塗布後のブラッシング、必要?
お気に入りの靴を大事に、長く履きたい。靴のお手入れが必要なのは、わかってはいるけど、 実際にどのようにお手入れしたらよいのだろう? というご相談を多くいただきます。“靴や革製品のお手入れ”のお悩みを元に靴磨き女子部がリアルにお手入れする作業例をご紹介する「シューケアレシピ」シリーズです。
「すこし色がすすけてきたな・・・」「若干、革靴がカサカサしている気がする」こんな時に頼りになるのが靴クリーム。靴クリームを塗りこむことで、革の保湿をすることができ、健やかな状態を保つことができます。
私たちは、靴クリームを塗布後に、ブラシでブラッシングをすることをおすすめしています。
なんでブラッシングをすることがおすすめなのか? 今回は靴磨きをしながら、ブラッシングをおこなうメリットについてお話します。
|まずは汚れ落としから。
毛の柔らかい、馬毛のブラシで全体的にブラッシングを行い、ホコリを払います。
さらにステインリムーバーを使用し、靴に残った古いクリームを除去します。
汚れ落としを完了して、すっぴんの状態になった靴がこちらです。
|靴クリームで革を保湿。
革も人間の肌と同じように、保湿が大事。乾燥した状態で長い間放置してしまうと、ヒビ割れを起こす可能性もあります。靴クリームを塗りこんで、保湿をしてあげましょう。
塗布用のペネトレィトブラシにクリームナチュラーレをとり、円を描くように、クルクルと塗り広げていきます。
☞POINT
とる靴クリームの量は、米2~3粒くらいがベスト。
それよりも多いと革に潤いが浸透しきらず、表面に靴クリームが残ってしまいます。
|ここでブラッシング。
靴クリームを塗り広げたら、ブラッシングをおこないます。
なぜ私たちがブラッシングをおすすめするのか?
ズバリ、「革に浸透をしやすくするため」に最適な工程だからです。
靴クリームをしっかり塗り広げられているかな?と思いきや、塗布用のブラシだけでは限度があります。
ところどころでダマになったり、ムラになったりしてしまうことも・・・
ダマやムラを無くすためにおこなうのが、「ブラッシング」。
硬めの毛質のブラシで余分な靴クリームの除去をするのと同時に、クリームを塗り広げて革への潤いの浸透を手助けしてくれます。
人の肌でいうところの、美顔器のような役割を果たしてくれるのがブラッシングです。
その実力は、しっかりと見た目にも表れます。
左は靴クリームを塗布後にコットンで乾拭きをして仕上げた靴、右がブラッシングをおこなった靴です。
コットンで仕上げた靴も余分な靴クリームを除去できていますが、靴クリームの保湿成分が浸透しきらず若干マットな仕上がりに。
一方、ブラッシングをおこなった靴は、ブラシの毛先で革の毛穴までしっかり潤いを浸透させることができるため、ツヤがより出ています。
|革靴をより健やかに育てるために。
靴クリームを塗った後のブラッシングの重要性を感じていただけたでしょうか?
ブラッシングをしなくても、靴磨きを完了させることができますが、お持ちの靴をより健やかに育てるために、ブラッシングがとても重要な役割を果たしてくれるのです。
みなさんの大切な革靴に、ぜひお試しください。